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10月の定時到着率、ANA・JALトップ10圏外続く 首位はアエロメヒコ2カ月連続=英Cirium

 英国のデータ分析会社「シリウム(Cirium)」が公表した2025年10月の航空会社別の定時到着率によると、運航規模の大きな航空会社を示す「グローバル(全世界)」部門は、アエロメヒコ航空(AMX/AM)が2カ月連続で首位を獲得した。全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)の日系大手2社は、3カ月連続でトップ10圏外となった。

10月の定時到着率でグローバル部門のトップを2カ月連続で獲得したアエロメヒコ=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 航空会社別のデータでは「アジア太平洋」と「北米」「欧州」「中南米」「中東・アフリカ」の5地域別に集計。便数や提供座席など運航規模が大きく、アジアや欧州、北米など3地域以上に就航する航空会社を「グローバル」とし、定刻に対して15分以下の遅延を「定時到着」と定義する。

 また、単一機材で運航している航空会社など、LCC(低コスト航空会社)各社を中心として分類していた「LCC」カテゴリーは、3月分から廃止。LCC各社は今後、地域別に振り分けられる。

—記事の概要—
グローバル
アジア太平洋
北米
欧州
中南米
中東・アフリカ

グローバル

 全世界の航空会社を対象にした「グローバル」部門は、アエロメヒコが1位を獲得。定時到着率は91.76%、運航便数は1万5241便、運航の完了・達成率を示す「コンプリーションファクター」は99.86%だった。日本勢は2022年11月から36カ月(3年)連続連続で首位を逃している。

 定時到着率2位はサウジアラビア国営のサウディア(前サウジアラビア航空、SVA/SV)で89.70%、3位はアズール・ブラジル航空(AZU/AD)の88.43%。4位はカタール航空(QTR/QR)で87.47%、5位はウエストジェット(WJA/WS)で84.66%だった。

アジア太平洋

 アジア太平洋は、フィリピン航空(PAL/PR)が1位を獲得。定時到着率は86.37%、運航便数は9740便、コンプリーションファクターは98.62%だった。

 定時到着率2位はJALで81.10%、3位はANAで80.19%。4位はインディゴ(IGO/6E)で80.19%、5位はシンガポール航空(SIA/SQ)で78.98%だった。

 日系大手2社のうち、JALは3カ月ぶりのトップ10に復帰。ANAは2カ月連続で上位10社に入った。

北米

 北米はウエストジェットが1位を獲得。定時到着率は84.66%、運航便数は1万7189便、コンプリーションファクターは99.32%だった。

 定時到着率2位はデルタ航空(DAL/DL)で84.47%、3位はエア・カナダ(ACA/AC)で82.14%。4位はアラスカ航空(ASA/AS)で81.71%、5位はユナイテッド航空(UAL/UA)で81.11%だった。

欧州

 欧州はスカンジナビア航空(SAS/SK)が1位を獲得。定時到着率は84.43%、運航便数は2万3682便、コンプリーションファクターは98.78%だった。

 定時到着率2位はフィンエアー(FIN/AY)で84.28%、3位はスペインのイベリア航空(IBE/IB)で83.14%。4位はノルウェー・エアシャトル(NAX/DY)で82.82%、5位はスペインLCCのボロテア(VOE/V7)で82.05%だった。

中南米

 中南米はアエロメヒコが1位を獲得。定時到着率は91.76%、運航便数は1万5241便、コンプリーションファクターは99.86%だった。

 定時到着率2位はパナマのコパ航空(CMP/CM)で90.48%、3位はアズール(88.43%)。4位はブラジルのゴル航空(GLO/G3)で87.33%、5位はメキシコのボラリス(VOI/Y4)で85.32%だった。

中東・アフリカ

 中東・アフリカは、ロイヤル・ヨルダン航空(RJA/RJ)が1位を獲得。定時到着率は95.51%、運航便数は3481便、コンプリーションファクターは99.89%だった。

 定時到着率2位はサウジアラビアのフライアディール(FAD/F3)で91.60%、3位はクウェート航空(KAC/KU)で91.22%だった。4位はサウディア(89.70%)、5位は南アフリカのサフエアー(SFR/FA)で88.00%だった。

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Cirium [1]

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