米空軍は、次期大統領専用機VC-25Bを2028年半ばに初受領する方針を示した。複数の米国メディアが12月15日までに報じた。大統領搭乗時のコールサインから「エアフォース・ワン」とも呼ばれ、同軍がボーイングと2機の747-8型機を大統領専用機に改修する契約を結んだ2017年8月時点では、2024年に初期運用能力を獲得する計画だったことから、4年程度遅れて就役する見込み。

23年に発表された次期大統領専用機VC-25Bのイメージ(米空軍提供)

トランプ大統領を乗せ羽田空港を出発する大統領専用機VC-25A「エアフォース・ワン」(中央)、要人輸送機C-32A=25年10月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
VC-25Bは、最後のジャンボ機となった747-8の旅客型747-8Iがベース。現行機VC-25Aは、747-200Bを基に開発され、初号機が1990年8月23日、2号機は同年12月23日に引き渡され、老朽化が進んでおり、現地報道によるとトランプ大統領が後継機の早期就役を望んでいるという。
外観については、第1次政権でトランプ大統領は現行機とは異なる赤、白、青を基調にしたデザインを選択。その後、バイデン政権下の2023年3月には現行機を踏襲したデザイン案を米空軍が発表した。しかし、ホワイトハウスの執務室に飾られたエアフォース・ワンの模型は以前のデザインとみられるもので、2023年の決定が覆る可能性がある。
2023年のデザイン発表時点の受領時期は、初号機が2027年、2号機が2028年としていたが、新型コロナに起因するサプライチェーン混乱の影響などで遅れている。
関連リンク
The White House [1]
羽田空港 [2]
VC-25B
・次期エアフォース・ワンVC-25B、デザインは現行機踏襲 27年納入 [3](23年3月11日)
・米空軍、次期大統領専用機に元トランスアエロの747-8購入 [4](17年8月6日)
トランプ大統領来日
・トランプ大統領、羽田から離日 エアフォースワンで韓国へ [5](25年10月29日)
・トランプ大統領、羽田へ到着 29日も羽田から [6](25年10月27日)