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エアロトヨタ、富裕層向け「MISOLA」26年夏から VIPヘリ「アグスタ」で

 エアロトヨタ(旧・朝日航洋)は、新たな航空サービスブランド「MISOLA(みそら)by AERO TOYOTA」を立ち上げ、2026年夏から運航を始める。旅客1組に専属の体験を提供するプライベートコンシェルジュ型サービスで、機体は伊レオナルドヘリコプターズが立ち上げたVIP仕様ブランド「AGUSTA(アグスタ)」の双発ヘリコプターAW169を採用。エアロトヨタによる完全オーダーメイドの内装や特別塗装を施した機体で、富裕層向けのサービスを展開していく。

エアロトヨタが「MISOLA」用に用意するレオナルドのVIP仕様ヘリ「AGUSTA」AW169の模型=25年9月25日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 「MISOLA」の名称は、古来より空を敬って表現してきた日本語「御空(みそら)」に由来。『万葉集』にも記録があるこの言葉を掲げ、日本ならではの価値観と移動体験を組み合わせたブランドに仕上げた。

 機体は、日の出をイメージした特別塗装のAW169で、枯山水や七宝模様を取り入れた革張りの座席や天井など、上質な空間を備える。座席構成は後ろ向き3席と前向き2席で、ヘッドレストには「みそら」ロゴの刺繍を施した。

 サービス開始時は、京都・丹後で日本刀鍛冶職人に会う体験や、紀伊・熊野での自然との対峙、瀬戸・直島でアートとの対話といった特別ツアーを用意。移動手段にとどまらず「空から始まる特別なひととき」を提供する。

エアロトヨタが「MISOLA」用に用意するレオナルドのVIP仕様ヘリ「AGUSTA」AW169の客室イメージ(エアロトヨタ提供)

 エアロトヨタによると、京丹後市内にヘリポートを新設し、京都市内から日帰り旅行も可能にしたという。陸路では交通の便の悪い地域でも、拠点となる大都市からヘリで効率のよい旅行を提案できる。

 将来的にはAW169による目的地への直行に加えて、陸海空を連携させたシームレスな移動体験を構築し、eVTOL(電動垂直離着陸機)の活用も視野に入れる。予約受付は2026年4月、サービス開始は同年8月を予定している。

 エアロトヨタは1955年創業の空間情報・航空事業会社で、1997年にトヨタ自動車(7203)の傘下に入った。今年7月1日に創業70周年を迎え、旧社名の朝日航洋から社名変更した。また、9月25日から28日まで愛知県で開かれた観光業界最大規模の旅行イベント「ツーリズムEXPOジャパン」に初出展し、MISOLAのサービス内容を紹介するブースを設けた。

レオナルドのVIP仕様ヘリ「AGUSTA」を使い26年にサービスを始めるエアロトヨタの「MISOLA」=25年9月25日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

エアロトヨタの「MISOLA」では京丹後市など大都市から陸路では時間がかかる地域への旅も提案する=25年9月25日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ツーリズムEXPOに初出展したエアロトヨタ=25年9月25日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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エアロトヨタ [1]

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