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「プラス1000円でちょっと贅沢」本革の新クラスJシート開発者インタビュー

 シートの質向上というと、フライトが長い国際線の話題がほとんどだ。一方で、国内線でもシートの質を高めて欲しいという乗客の声もある。特に2012年から国内のLCC(低コスト航空会社)が参入し、運賃の低価格化に加えて、シートを含むサービス向上が航空会社の課題となっている。

 こうした中、日本航空(JAL、9201)は国内線用機材77機の内装を、2016年6月までに全面刷新する。新シート導入と共に機内照明をLED化し、無線LANによる機内インターネット接続サービス「スカイWi-Fi」を提供する新仕様機「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」として、5月から投入を開始する。

 新シートの登場で、2007年12月1日の導入当初から本革を採用しているファーストクラスに加えて、クラスJと普通席もシートカバーが本革になる。普通席は、背もたれを従来と比べて薄くした新型シートに入れ替え、足もとのスペースを最大5センチ拡大。今年で誕生10周年を迎えるミドルクラスのクラスJも、本革を使用して座り心地を追求した。

 普通席の運賃プラス1000円という値頃感から、人気の高いクラスJ。近ごろは競合他社のベンチマークにもなっている同シート登場の背景などを、商品サービス開発部企画グループの末崎裕介マネジャーと、玉置健一マネジャーに聞いた。

JAL国内線新シートで使用する本革を手にする玉置さん(左)と末崎さん=14年1月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

自腹でちょっと贅沢

 クラスJが登場したのは2004年6月。日本エアシステム(JAS)との「JAL/JAS統合」(2002年)から間もない時期だ。