鹿児島空港のグランドハンドリング(グラハン)業務に、鴻池運輸(9025)を中核とするKONOIKEグループの鴻池エアーホールディングが参入を検討している。海外の航空会社から鹿児島への就航や増便の要望が増えており、既存事業者に鴻池が加わることで、貨物・手荷物の搭降載や航空機の誘導などを担当するグラハン業務の処理能力を積み増す。3月8日に地元の霧島市で開かれる企業説明会に参加する。

グラハンを手掛ける鴻池エアーホールディングが参入を検討している鹿児島空港=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
鴻池は、空港のカウンターでチェックイン業務などを担うグランドスタッフと、ランプで運航支援に携わるグラハンスタッフの採用を視野に、鹿児島空港の地元である霧島市で8日に開かれる市内企業約60社による企業説明会に参加予定。いずれの職種も正社員として採用する方針を決めた。
採用対象は高卒以上で、残業は月平均10-15時間程度を想定。未経験者も含め、コロナ影響などでブランクのある人や、鹿児島へのUターン、Iターンを希望している人にも働きかけていく。
鴻池は、関西空港が開港した1994年に先立つ1991年に子会社を設立し、事業を開始。日本航空(JAL/JL、9201)が破綻した2010年には、JAL系3社をグループ化し、2017年に成田の3社、2020年に沖縄の1社を加えたグループ子会社9社、特例子会社1社の体制。国内大手2社のほか、海外の航空会社からも受託しており、グラハン事業者が2023年8月に設立した業界団体「空港グランドハンドリング協会(空ハン協、AGHA)」にも特別会員として加盟している。
鹿児島空港の国際線は、3月時点で上海(浦東)から中国東方航空(CES/MU)、台北(桃園)からチャイナエアライン(中華航空、CAL/CI)、香港から香港航空(CRK/HX)、ソウル(仁川)から大韓航空(KAL/KE)とチェジュ航空(JJA/7C)が乗り入れている。チャイナエアは、現在週2往復の台北線を4月3日から週3往復に増便する。
空港のターミナルを運営する鹿児島空港ビルディングも、採用合同説明会を2024年11月30日に開催するなど、空港全体で採用強化を進めている。
関連リンク
鴻池エアーホールディング [1]
鹿児島空港 [2]
鹿児島空港求人採用サイト [3]
・チャイナエアライン、鹿児島-台北4/3増便 週3往復に [4](25年2月6日)
・鹿児島空港、7者合同の採用説明会 25年新卒・アルバイト [2](24年11月8日)
・鹿児島空港、国際全4路線4年6カ月ぶり復便 中国東方航空、上海7/16再開 [5](24年6月5日)
・香港航空、鹿児島3/31再開 4年1カ月ぶり [6](24年2月27日)
・全国のグラハン50社、系列の垣根越え「空港グランドハンドリング協会」設立 [7](23年8月25日)