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JAL、すべらない本革シート国内線投入 写真で見る新シート

 日本航空(JAL、9201)が国内線に5月から導入する本革仕様の新シート。近年はLCC(低コスト航空会社)も合成皮革による革張りシートを導入しており、整備性の良さなどが評価されてきた。

本革を採用した普通席の新シートを紹介するJALの客室乗務員=1月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

全クラスで本革を採用するJALの国内線新シート=1月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 一方で、革張りのシートはすべりやすい印象がある。JALでは、本革を採用すると共にシート形状の工夫により、すべりにくい本革シートを開発。JALの国内線では、2007年12月からファーストクラスで本革シートを導入しているが、今回普通席と普通席にプラス1000円で利用できる「クラスJ」のシートも本革にすることで全クラスが本革シートとなる。

 また、普通席は背もたれを従来と比べて薄くした新型シートに入れ替える。新シートにより、足もとのスペースを最大5センチ拡大した。普通席は席数が多いため、従来よりも軽量化された新シート導入により、燃費が1割程度向上するという。ワインレッドのシートベルトとステッチを取り入れ、本革の黒のみでは重くなってしまう機内の雰囲気にアクセントを付けている。

 新シートと共に機内照明をLED化し、無線LANによる機内インターネット接続サービス「スカイWi-Fi」を提供する新仕様機の名称は「JAL SKY NEXT(JALスカイネクスト)」。国内線用機77機が16年6月までに改修される。シートメーカーは、767用ファーストクラスが天龍エアロコンポーネント、クラスJがKIホールディングス(旧小糸工業)と米TIMCO、普通席がゾディアック・シート・フランス(旧シクマ・エアロ・シート)だ。クラスJは、既存シートの表面素材を布から本革に張り替え、クッションを新調することで新シートとしている。JALによると、シートのフレームは機体と同程度の寿命があるといい、クラスJはマイナーチェンジとなった。

 本記事ではボーイング767-300ER型機に新規導入されるファーストクラスと、777-200/-300と767-300/300ER、737-800に導入されるクラスJ、普通席を写真19枚で紹介する。