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「もう贅沢批判は止めた方がいい」ビジネスジェットは贅沢品か 堀江貴文氏に聞く

 航空会社の定期便が就航していない都市や時間帯でも利用でき、機密保持の観点でも有用なビジネスジェット。世界ではビジネスに欠かせないツールとして認知されているが、日本では贅沢品というイメージが依然根強い。

専用CIQ施設を備えるビジネスジェット専用ターミナル「プレミアゲート」=12年3月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 2010年に国土交通省が掲げた成長戦略では、羽田・成田両空港が我が国の成長を牽引するには、国内外で高まるビジネスジェット需要も取り込む必要があるとした。成田については、12年3月にビジネスジェット専用ターミナル「プレミアゲート」が完成。駐機可能な期間も最大30日に延長された。

 一方で、ビジネスジェットの需要がもっとも見込まれる羽田については、制約が多い。昼間時間帯(朝6時から夜11時まで)は、1日最大8回までという制限を設けているからだ。

 国土交通省航空局(JCAB)の航空戦略課によると、ビジネスジェットの発着枠は、政府専用機や国賓の航空機、飛行検査機などが用いる「公用機等枠」に含まれる。この中でも、ビジネスジェットの優先順位は低いため、仮に国賓が多数来日する場合などは、ビジネスジェットが発着枠を使用できなくなる。あくまでも「最大で」8回なのだ。このため、制約が多い昼間については、「希望する時間帯に利用できないことがあるので、成田を使う人が圧倒的に多い」(航空戦略課)という。

 ビジネスジェット業界の関係者によると、ビジネスジェットの発着枠は、報道機関が使用する機体の訓練飛行よりも優先順位が低いそうだ。

 記者が日経ビジネスオンラインで毎週水曜日に連載している「天空万華鏡 [1]」の今週1月29日掲載分「日本はビジネスジェット後進国? [2]」では、日本におけるビジネスジェットの現状を取り上げ、ライブドアの社長時代にビジネスジェットを保有していた堀江貴文氏に使い勝手などを聞いた。

 堀江氏は現在、液体燃料ロケットを開発する企業「SNS株式会社」のオーナー。自ら自家用機のライセンス取得を目指している堀江氏に、その目的などを聞いた。