全日本空輸(ANA/NH)を中核とするANAホールディングス(ANAHD、9202)は4月1日、ANAグループ合同の入社式を羽田空港の格納庫で開催した。グループ37社に2848人が入社し、このうちANA本体では4年ぶりとなる新卒の客室乗務員(CA)416人が入社した。格納庫での入社式は2019年4月以来5年ぶりで、同年5月の令和改元後初めて。
ANAHDの芝田浩二社長は「安全は経営の基盤であり、社会への責務」とあいさつ。1971年のANA機の雫石事故のほか、今年1月に羽田空港で発生した海上保安庁機と日本航空(JAL/JL、9201)機の衝突事故などに触れ、「格納庫で迎えたきょうを、1人ひとりが責任感をもち、ANA グループの安全を維持していく一員となる決意の日だと心に銘じて」と語りかけた。
式典後に取材に応じた芝田社長は、2800人超の新入社員に対し「1人ひとりが自分の力を発揮できるよう、自分の強みを活かし、型にはまらない社会人になって」とエールを送った。また、個々には成長と会社への貢献を求める一方、環境を整えるのが経営陣の務め、と述べた。
新入社員を代表して、ANAにグローバルスタッフ職(旧総合職)として入社する南郁慧(みなみ・たかあき)さん(25)らがあいさつ。南さんは「芝田さんより激励のお言葉をいただき、新入社員一同、身の引き締まる思い」とし、「未来のANAグループを担うのは、私たち1人ひとり」と述べ、と抱負を語った。
式には芝田社長のほか、ANAの井上慎一社長、矢澤潤子常務、ANAテレマートの町中尚子社長、ANA関西空港の白木亜紀社長、ANAラインメンテナンステクニクスの細見光徳社長、ANAシステムズの大家正嗣社長が出席。エアバスA321neo(登録記号JA148A)も列席し、新入社員の門出を祝った。
式典ではグループの有志で結成したバンド「ANA Team HND オーケストラ」が演奏を披露。ANAグループのイメージソング『Another Sky(アナザースカイ)』や、人気グループYOASOBIの『群青』などを演奏し、新入社員を歓迎した。
*写真は15枚。
関連リンク
全日本空輸 [1]
初任給引き上げ
・ANA、初任給最大1.6万円引き上げ 4月入社から、大卒CAは21万円 [2](24年3月12日)
25年度新卒採用
・ANAの25年度採用、グループ37社で2900人 ピーチもCA初新卒 [3](24年3月1日)
24年度入社の内定式
・ANA、24年度入社の内定式 井上社長「どうせやるなら明るく楽しく」 [4](23年10月1日)
23年度入社式
・ANA、4年ぶりグループ入社式 34社1066人 [5](23年4月1日)
20年度から入社式中止
・ANA、入社式中止で片野坂HD社長がビデオメッセージ 安全訴える [6](20年4月1日)
13年度から19年度までの入社式
・片野坂社長、新入社員と「安全がすべて」3回復唱 ANA、19年度入社式 [7](19年4月1日)
・片野坂社長「安全がすべて」4回繰り返す ANA、18年度入社式 [8](18年4月1日)
・片野坂社長「初心忘れず、誇りと自覚大切に」 ANA、17年度入社式 [9](17年4月1日)
・片野坂社長「自己ベスト発揮と成長期待」 ANA、16年度入社式 [10](16年4月1日)
・片野坂社長「チャレンジして失敗を」 ANA、15年度入社式 [11](15年4月1日)
・ANA、入社式にジャンボも”列席” 寄せ書き「ちょっと書きにくかった」 [12](14年4月1日)
・ANA、持ち株会社制初の入社式 受領したての777-200ERとともに [13](13年4月1日)