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「おいしくてカロリー少ないラーメンを」JALはなぜ九州じゃんがらとヘルシーラーメンを創ったのか

 空のラーメン戦争が激化している。日本航空(JAL、9201)が12月1日から国際線欧米発日本行き路線(一部除く)のファーストクラスとビジネスクラスで、ラーメン専門店「九州じゃんがら」とのコラボレーションメニューの提供を開始したからだ。

 人気ラーメン店とのコラボでは、全日本空輸(ANA)が人気ラーメン店「博多一風堂」のメニューを6月から欧米路線で提供開始。JALは「九州じゃんがら」を展開する九州じゃんがら・ブルカン塾本部と「JAL特製『九州じゃんがら』 ヘルシーラーメン」を共同開発した。

 欧米からの帰国便で、ヘルシーなラーメンを取り入れたのはなぜか。JAL商品サービス開発部の田中誠二・開発グループ長と曽我部沙耶香さんに、開発の狙いや機内での味の再現でこだわった点を聞いた。

JALが国際線欧米発日本行き路線で提供する『九州じゃんがら』ヘルシーラーメン=11月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

帰国便では胃にやさしいものを

 JALがヘルシーラーメンを提供するのは、2食目の軽食。好きな時に頼めるメニューだ。この中にラーメンはすでにあり、カレーと人気を二分している。このラーメンをリニューアルした。田中さんは「一人が頼むと、においに惹かれてほかの人も頼み出します」と話す。客室乗務員でもある曽我部さんは「バックオーダーが10件になることもあります」と機内の様子を説明する。

 今回ヘルシーラーメンを開発するに至ったのは、欧米路線の帰国便の乗客から、食べてももたれないものを用意して欲しいという声があったからだと、田中さんは明かす。

 現地でヘビーな料理を食べていた人にとって、帰国便では胃にやさしいものを食べたい。この点ではラーメンは2食目のチョイスから外れる。しかし、そう思いながらもラーメンのにおいが漂ってくれば、自分も食べたくなるというもの。両立が難しいニーズがあったのだ。

あくまでも「じゃんがらのラーメン」

機内食開発に携わるJALの田中さん(右)と曽我部さん=13年11月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 こうした中、じゃんがらからの提案もあり、スープや麺、具材に肉類を一切使わず、食べ応えのある「とんこつ風味」のヘルシーなラーメンを、