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スカンジナビア航空、スカイチーム加盟へ スターアライアンス発足5社初の脱退

 経営再建中のスカンジナビア航空(SAS/SK)は現地時間10月3日、航空連合「スターアライアンス」を脱退し、スカイチームに加盟する方針を発表した。エールフランス-KLMなどによるコンソーシアムがエグジットファイナンスを落札したことによるもので、今後は同社や傘下の航空会社であるエールフランス航空(AFR/AF)とKLMオランダ航空(KLM/KL)との提携を目指す。

経営再建によりスターアライアンスを脱退しスカイチームへ加盟するスカンジナビア航空=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 スカンジナビア航空は、2022年7月5日に日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条(Chapter 11)の適用を申請。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によるもので、運航は継続している。

 エールフランス-KLMは、投資会社のキャッスルレイク、リンド・インベストの2社とともにコンソーシアムを組成。デンマーク政府と同コンソーシアムは11億7500万米ドル(約1749億円)を出資し、このうち4億7500万米ドルを普通株式、7億米ドルを担保付転換社債の形で取得することなどで合意した。エールフランス-KLMは、最大19.9%の非支配的株式を取得する見通し(関連記事 [1])。

 スカンジナビア航空は、1997年5月14日にスターアライアンスが発足時の加盟5社の1社。エア・カナダ(ACA/AC)とルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)、タイ国際航空(THA/TG)、ユナイテッド航空(UAL/UA)が発足メンバーで、5社の中で脱退は初めて。

 新たに加盟するスカイチームは、エールフランス航空とデルタ航空(DAL/DL)、アエロメヒコ航空(AMX/AM)、大韓航空(KAL/KE)の4社で2000年6月22日に設立。今年3月には、ヴァージン・アトランティック航空(VIR/VS)が英国の航空会社では初めて加わった。

関連リンク
スカンジナビア航空 [2]
Air France-KLM [3]
SkyTeam Airline Alliance [4]
Star Alliance [5]

AF-KLMと提携へ
エールフランス-KLM、スカンジナビア航空と資本業務提携へ [1](23年10月4日)

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