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エアアジア・ジャパン、最終日迎える 95万人運ぶ

 ANAホールディングス(9202)傘下のエアアジア・ジャパン(WAJ)は10月26日、エアアジアブランドでの運航最終日を迎えた。成田発最終便となった札幌行きJW8527便(エアバスA320型機、登録番号JA04AJ)は、乗客142人と乗員6人を乗せ、WAJの社員約40人に見送られて午後5時16分に出発した。

エアアジア・ジャパンの社員に見送られる成田出発最終便=10月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

運航終了を告げる掲示板=10月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 「エアアジア・ジャパンの赤い飛行機のことを忘れないでください。思い出の1ページとなるよう、最後までお手伝いさせていただきます」。搭乗開始前のバスターミナルでは、WAJの社員が乗客に日本語と英語で感謝の言葉を伝えた。

 出発最終便の駐機場となった78番スポットでは、乗客の女児に運航乗務員が制帽と上着を着せて客室乗務員らと記念写真を撮るなど、別れを惜しむ姿がみられた。

 WAJの石井知祥社長は、「運航開始から1年3カ月が過ぎ、約95万人に利用していただいた。台風の影響で運航できるか危惧していたが、お客様の強い運気と400人弱の社員が絶対飛ばすという強い気持ちが台風を遠ざけた」と、乗客に謝意を示すと共に、台風を回避できたことに安堵していた。

 成田到着の最終便は、午後9時30分到着予定の釜山発JW888便。同便の到着で、2012年8月1日に就航したWAJは、1年3カ月の歴史に幕を下ろす。

 11月1日からは、新ブランド「バニラ・エア」として航空券の販売を開始。12月20日から成田を拠点に那覇、札幌、台北、ソウルの計4都市へ順次乗り入れる。

 観光需要をターゲットとして、12月20日からは那覇と台北(桃園)の2都市へ就航。その後、1月29日から札幌、3月1日からソウル(仁川)と、機材の増機に合わせて拡充する。

 WAJで課題となったウェブサイトは予約操作を簡略化し、幅広い年齢層に訴求していく。また、運航品質も定時出発率85%以上、欠航率1%以下を目指す。

 機材はエアバスA320型機で、全機をANAHDからリース導入する。当初2機で運航を開始し、14年3月末に5機、15年3月末に8機、15年9月末までに10機体制を目指す。

*写真は19枚。

自動チェックイン機で手続きする最終便の乗客=10月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire