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シンガポール航空、777新仕様機公開 ファーストはBMW子会社デザイン

 シンガポール航空(SIA)は10月11日、新シートを装備したボーイング777-300ER型機の新造機(登録番号9V-SWV)を報道関係者に公開した。(写真特集:ファースト [1]ビジネス [2]エコノミー [3]

シンガポール航空が777-300ERに導入したファーストクラスの新シートを紹介する客室乗務員=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

成田空港を離陸するシンガポール航空の777-300ER新仕様機=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 新仕様の777-300ERは計8機で、いずれも新造機。現在2機が就航済みで、初号機は9月27日にシンガポール発ロンドン行きSQ318便で就航した。日本へは10月中、成田-シンガポール線(SQ638/637便)で8往復運航する。初日の11日のほか、12日と13日、14日、19日、20日、21日、26日に運航。今後のスケジュールは未定だという。

 ファーストクラスのデザインは、BMWグループの子会社デザインワークスUSA社、ビジネスクラスは英国とシンガポールを拠点として、オリエント急行の内装やSIAのA380のスイートを手掛けたJPA(ジェームズ・パーク・アソシエーツ)社が担当。両クラスとも、ジャムコ(7408)の子会社ジャムコ・アメリカがシートを製造する。

 ファーストクラスは、モダンで温かみがある個人空間を目指した。シートは背もたれが後ろに倒れないシェル型を採用し、流線形のサイドパネルを配したことで、個人空間を保っている。ベッドの長さは80インチから82インチへ伸ばした。(ファーストの写真特集はこちら [1]

 ビジネスクラスでは、快適性やプライバシーを重視。シートは132度までリクライニング可能で、就寝時は長さ78インチ(198センチ)のフルフラットベッドになる。(ビジネスの写真特集はこちら [2]

 エコノミークラスの新シートは、従来よりも個々のスペースや足元にゆとりを持たせ、快適性を高めた。モニターのサイズは既存の10.6インチから大型化して11.1インチ。タッチスクリーンを採用している。製造はゾディアックUS。(エコノミーの写真特集はこちら [3]

 SIAでは、3クラスの新シートは人間工学や快適性、利便性、デザインにこだわったという。機内エンターテインメント・通信(IFEC)システムには、パナソニック アビオニクス製「eX3」を採用した。新シートやIFECは、エアバスの次世代機A350 XWB型機にも導入予定で、総額約1億5000万米ドル(150億円)を投じる。

 A380(19機保有)や既存の777-300ER(同)については、新シートの導入は検討中だという。

ベッドの長さは80インチから82インチへ伸ばしたファーストクラス=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

プライバシーを重視したビジネスクラスの新シート=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

従来よりも個々のスペースや足元にゆとりを持たせ、快適性を高めたエコノミークラスの新シート=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関連リンク
シンガポール航空 [4]

写真特集・シンガポール航空777-300ER新シート(全3回)
ファーストはBMW流モダン [1](3)
ビジネスは長さ198センチのベッドに [2](2)
エコノミーも足元にゆとり [3](1)