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ANA、787長距離国際線機にプレエコ導入 エコノミーも新シート

 全日本空輸(ANA)は9月1日から、ボーイング787-8型機の長距離国際線仕様機に、プレミアムエコノミークラスを導入を開始した。初便は深夜に出発した羽田-フランクフルト線で、順次導入を進めていく。

プレミアムエコノミーが導入されたANAの長距離国際線用787の機内=13年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

リクライニング前(上)と後のプレミアムエコノミー=13年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 投入するシートは、欧米路線で運航している777-300ERに搭載しているもの。シートピッチの比較では、通常のエコノミーと比べて約10%(4インチ=10.16cm)拡大し、38インチ(96.52cm)となる。メーカーはゾディアック・シート・US。

 座席レイアウトは、エコノミーの横9席(3-3-3配列)に対して、プレミアムエコノミーは横7席(2-3-2)。座席幅は19.3インチ(約49cm)で、中央のひじ掛けには飲み物を置けるカクテルトレイを用意した。また、10.6インチモニター(最前列は12.1インチ)やパソコン電源、USBポートなどを備える。

 座席数はプレミアムエコノミーの導入により、ビジネス46席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー102席の計169席。導入前はビジネス46席、エコノミー112席(2-4-2)で、158席だった。

 プレミアムエコノミー導入機のエコノミークラスは、従来の1列あたり8席(2-4-2)から787で主流の9席(3-3-3)となり、列数も1列増える。背もたれが薄型の新シートを導入し、ひざが当たる部分をえぐっているため、足元の快適性は従来と同等を確保したという。

 また、これまでエコノミーのリクライニング方式は背もたれを固定し、座面のみ動かすことで後席への影響をなくしていたが、利用者からの声を反映し、背もたれも動くようにした。メーカーはゾディアック・シート・US。

 スタッガード配列のフルフラットシートを採用するビジネスクラスも、足元の物入れに段差を付けることで、離陸時に荷物が滑り出さないよう改良した。

 9月1日時点で、3機の長距離国際線仕様機がプレミアムエコノミーを装備。今後受領する同仕様機は、すべてプレミアムエコノミーを装備済みで受領する。

背面上部に備えられた10.6インチモニターやUSBポート。電源は中央ひじ掛け下に設置=13年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire