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飼い主と離れるストレスも 特集・ペットとの旅の注意点

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で旅客需要が大きく減少する中、航空会社は新たな需要開拓に躍起だ。スターフライヤー(SFJ/7G、9206)では、夏ダイヤ開始日の3月27日からペット同伴搭乗サービス「FLY WITH PET」を始めた。海外の航空会社では、客室で飼い主とケージに入ったペットが過ごせる同乗サービスがあるが、国内で同様のサービスを現在提供しているのはスターフライヤーのみで、ほかの航空会社ではペットを温度管理された貨物室に預ける必要がある。

 温度管理された貨物室であっても客室でも、ペットにとっては不慣れな環境だ。まん延防止等重点措置も解除され、徐々に国内旅行に出掛ける人が増える中、ペットと一緒に過ごせる同乗サービスや、飛行機で移動する上での注意点などを探った。

スターフライヤーが始めたペット同乗サービス「FLY WITH PET」。写真は検証フライトの様子=21年10月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
週末や連休に予約
飼い主と離れるストレス
機材変更で長時間化するケースも

週末や連休に予約

 スターフライヤーは、2021年10月と12月にペット同乗サービスの検証フライトを実施し、サービス開始に至った。羽田-北九州線のうち、羽田発と北九州発の2便ずつ計4便で利用でき、指定サイズに収まる小型のイヌとネコを1便につき1匹搭乗させることができる。カバーをかけた最後列の窓側席にペットが入ったケージをシートベルトで固定し、隣に飼い主が座る。機内や空港内ではペットをケージから出すことはできない。

検証用のビニールカバーが掛けられたシート=21年10月1日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 運賃は飼い主の搭乗券に加え、1匹5万円の料金がかかる。これまでに全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)が飼い主とペットが一緒に搭乗するチャーターフライトを実施しているが、定期便の客室にペットが同乗できるサービスはスターフライヤーのみ。

 スターフライヤーによると、初日は対象便4便のうち3便にペットが同乗し、問題なく目的地へ着いたという。10月27日までの夏ダイヤ期間中の予約は、3月末時点で週末や連休を中心に約30件入っており、ペットと一緒に客室で過ごしたいというニーズは確実にあるようだ。

飼い主と離れるストレス

 しかし、スターフライヤーのサービスは