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ANAHD、福澤専務が代表権ある副社長 第3ブランド準備部はエアージャパン移管 4月1日付役員人事と組織改正

 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、4月1日付で新役員人事と組織改正を実装する。経営戦略などを担当する福澤一郎専務が、代表権を持つ副社長に昇格する。ANAHDで代表権を持つのは福澤氏のほか、同日付で専務から昇格する新社長の芝田浩二氏、会長に就く現社長の片野坂真哉氏の3人となる。

—記事の概要—
組織改正
役員人事
22年4月1日付役員体制
*ANAの役員人事と組織改正はこちら [1]

組織改正

4月1日付で新役員体制発足と組織改正を実施するANAホールディングス=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 組織改正では、調査部を「渉外調査部」に改称する。これまでの政策調査活動や渉外活動を明示することで、さらなる機能強化を図る。グループ人財戦略部を「グループ人事部」と「グループ労政部」に再編。「グループ人事部」ではグループ各社に共通する人事課題の企画・立案を進め、「グループ労政部」では労務課題や健康経営課題に対する企画・立案・推進により、グループ社へのサポートを強化する。

 このほか、グループD&I推進部を「グループDEI推進部」とし、これまでのダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(受容・包摂・共生)にエクイティ(公正性)を加えた3点を活動の柱とする。

 また、グループ経営戦略室とANA企画室の一部を統合する。同戦略室の経営企画部を再編し「エアライン事業部」を新設。共同事業(JV)や事業計画、ダイヤ編成など、ANA企画室ネットワーク部の機能を移管する。同戦略室の事業推進部を「事業管理部」に改称し、エアライン以外の事業での収益拡大を目指す。

 一方、グループ経営戦略室内に立ち上げた「第3ブランド国際線事業準備部」を廃止。同部の機能をアジア・リゾート路線を担うエアージャパン(AJX/NQ)に移管し、企画部門とオペレーション部門を統合することで、就航準備を加速する組織体制とする。

役員人事

 役員人事はこのほか、ANA本体の社長を退任する平子裕志氏が副会長に就く。伊東信一郎会長は辞任し、4月1日付で特別顧問に就任予定。高田直人専務と満倉達彦専務の2人も辞任し、4月1日付で顧問に就任する。

 上席執行役員と執行役員は3人ずつ計6人が新任となる。上席執行役員には、ANA本体の三宅英夫常務と上席執行役員の服部茂氏、平澤寿一氏の3人が就任。執行役員には、ANAHD秘書部の濵田秀樹部長と、ANA本体の企画室企画部長の米谷宏行執行役員、国際提携部の松下正部長の3人が就任する。

 6月開催予定の定時株主総会後は、上席執行役員に就任する服部氏が取締役常務に就任予定。平澤氏は取締役執行役員となる。4月にANA本体の社長に就任する井上慎一上席執行役員が取締役に就任する。

 4月1日付および6月末の株主総会以降の役員体制は下記の通り(役職、担当業務、氏名の順で敬称略、下線は新担当または改称職務、括弧内は前職)。