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大韓航空、4機のドローンで機体検査 時間短縮と精度向上

 大韓航空(KAL/KE)は12月17日、複数のドローンを同時に使用して飛行機を検査する技術を世界で初めて開発したと発表した。検査時間を目視と比べて半分以下に短縮し、肉眼では発見が難しい損傷も確認できるようにした。試験運用を経て、2022年内の正式運用開始を目指す。

4機のドローンによる機体検査システムを開発した大韓航空(同社提供)

 検査に使用するドローンの大きさはタテヨコ約1メートル、重さ5.5キログラムで、4機を同時に飛ばして飛行機の胴体部分を検査。4機は事前にプログラミングされた領域を飛行して映像を撮影する。いずれかのドローンが故障した場合は、残りのドローンが自動的にカバーし、計画した撮影を終える。

 従来の目視による検査時間は約10時間で、4機のドローンを使用した場合は約4時間に短縮。定時運航性を大幅に向上できるという。また、ドローンに搭載しているカメラは1ミリメートルまで識別でき、肉眼では発見しにくい微細な損傷まで検出できるとしている。検査データはクラウドで共有し、場所や時間に関係なく検査結果を確認できるようにした。

ドローンによる機体検査システムを開発した大韓航空(同社提供)

4機のドローンによる機体検査システムを開発した大韓航空(同社提供)

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大韓航空 [1]

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