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ANA、日本発越境EC輸送参入で日本酒など海外へ OCSが新サービス

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下で国際物流事業を担うOCS(港区芝浦)は9月8日、日本発の越境EC(国を越えた電子商取引)輸送サービスに参入すると発表した。現在は海外発のみで、ANAグループで日本発越境EC輸送に参入するのはOCSが初めて。

日本発越境EC輸送に参入するOCS=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 15日から越境EC輸送に特化した新サービス「iEC(International E-Commerce)」を販売。日本酒など生鮮品を除いた全国各地の食料品や、包丁をはじめ海外で人気が高い全国各地の国産品をANAグループの国内線で集約し、国際線で海外へ運ぶ。配送日数は通常3日から5日としている。

 今月の開始当初は台湾とシンガポール、韓国向けの配送からスタートし、年度内に越境EC需要が旺盛な欧米に拡大。2022年度には中国などへ対象エリアを順次拡大していく。

 iECは各種Webサービスと連携させることで、煩雑な海外輸送を簡単に始められ、専任の物流担当者を置けない規模の企業などでも扱えるようにしたという。送料は燃油サーチャージなどを含めたシンプルな料金体系とし、ロジスティクスなどのオプションを追加できるようにした。

 OCSの越境EC輸送は、現在は海外から日本へ向かうもののみで、日本から海外に注文された通販商品などを運んでいる。iECをスタートさせることで、日本発と海外発の双方向を担うようになり、越境EC輸送の取扱量を年度内に現在の約3倍に増やす計画を立てている。

関連リンク
OCS [1]
全日本空輸 [2]

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