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なぜANAは737路線をピーチに移管するのか 玉突きで787運航最適化

 全日本空輸(ANA/NH)は、10月31日に始まる冬ダイヤから国内4路線で一部便をグループのLCC、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)に移管する。中部-札幌(新千歳)と中部-那覇、福岡-那覇の3路線は、ANA便を減便した分をピーチの運航に切り替え、運休する福岡-石垣線は全便を移管する。

 いずれも8月24日に発表した今年度下期の路線計画の見直しによるものだが、ピーチへ一部便を移管することで、ANAにはどういったメリットがあるのだろうか。

ピーチへ一部便を移管するANAにはどのようなメリットがあるのか=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
ANA減便もピーチで便数維持
国際線用787を貨物へ

ANA減便もピーチで便数維持

 一つ目は、新型コロナ後の需要回復は国内の観光需要から見込まれており、低価格運賃で観光路線に強いLCCのピーチへ移管することで、旅客需要を取り込む。ANA便では維持が難しい路線や便も、運航コストを抑えられるピーチであれば維持できるというのもANAの狙いだ。

ANAの減便分をピーチに移管することでグループとしての便数は維持する=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANA便を減便する3路線のうち、1日5往復の中部-札幌線は3-4往復に、同3往復の中部-那覇線は