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独海軍、P-8Aを5機導入 採用8カ国目

 ドイツ連邦国防省は、ボーイングが製造する哨戒機P-8A「ポセイドン」を5機導入する契約を結んだ。米政府が窓口となる対外有償軍事援助(FMS: Foreign Military Sales)によるもので、ドイツは米国、豪州、インド、英国、ノルウェー、韓国、ニュージーランドに続き8カ国目のP-8Aの顧客となった。

ドイツ海軍が導入するP-8A(ボーイング提供)

 ドイツ連邦軍の哨戒機は現在、ロッキード・マーチンP-3C「オライオン」を海軍が運用しているが、2025年から退役が始まる見通し。独仏は哨戒機を共同開発する計画で、P-3C退役から同機が就役するまでの谷間を埋める機材を選定していた。つなぎ機材の候補にはP-8Aのほか、川崎重工業(7012)が開発した海上自衛隊のP-1も候補に挙がっていたが、2020年9月に候補から外れている。

 選定結果は6月30日に公表された。これに先立ち、ボーイングは独ESGエレクトロニクシステムとルフトハンザ・テクニークの2社とシステム統合や訓練、サポートなどの分野で協業の可能性を探ることで17日に合意している。

 P-8は小型旅客機の737-800をベースに開発された対潜水艦、対水上戦、情報収集、監視、偵察を担う多目的哨戒機で、2004年6月14日にローンチ。胴体は737-800、主翼は737-900を基に開発された。これまでに130機以上が就役している。

関連リンク
Bundesministerium der Verteidigung [1]
Boeing [2]
ボーイング・ジャパン [3]

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