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政府専用機の羽田出発遅延が1位 先週の注目記事21年6月6日-12日

 6月6日から12日までによく読まれた記事をまとめました。一番読まれたものは、10日夜に起きた政府専用機の出発遅延に関する記事でした。

羽田空港で機体に不具合が発生した政府専用機80-1112から降りる報道関係者=21年6月10日 PHOTO: Yoshikazu TSUNO/Aviation Wire

第1位 政府専用機B-777、機材不具合で定時出発できず 予備機に乗り換え [1]

 10日午後7時に羽田空港を出発予定だった政府専用機B-777(機体番号80-1112)に不具合が発生し、機材を予備機(80-1111)に変えて約1時間20分遅れの午後8時20分に出発しました。

 現在の政府専用機は2019年4月から運用していますが、首相らを乗せる「任務運航」の出発が機材トラブルで遅れたのは今回が初めてです。また、先代のB-747-400では、少なくとも退役前5年間に羽田空港を遅れて出発するトラブルは起きておらず、定刻出発を厳守する任務運航の大幅な遅延は異例です。

 政府専用機は要人輸送のほか、民間機の利用が困難な海外からの邦人救出などの任務にも従事する可能性があります。今回は大幅に遅れながらも予備機で出発できましたが、政府専用機の出発遅延は紛争地帯での任務だった場合、制限時間内に離陸できないなど人命に関わる問題につながりかねません。また、政府専用機は2機しかないため、予備機は自衛隊機と仕様が異なる民間機になるケースもあり、予備機の使用ありきでは問題になるケースもあります。