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JAL、”未来の食材”で機内食 SDGsテーマに狐野扶実子氏監修

 日本航空(JAL/JL、9201)は、日本発長距離国際線ファーストクラスとビジネスクラスの機内食で、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)をテーマに、「未来の食材」を使ったアラカルトメニューの提供を9月1日から始めた。

JALの機内食「SDG’s ~未来の食材50のリストからの一皿~」(同社サイトから)

 国連食糧農業機関(FAO)によると、世界では12種類の農作物と5種類の動物性食品が、全食品供給の75%を占めるという。食材の偏りにより、栄養バランスの偏りによる健康への影響、気候変動や病害虫への耐性の弱さ、生物多様性の損失などの問題をもたらすと言われており、ユニリーバと英国WWF(世界自然保護基金)が安全性や栄養価などの観点から、持続可能な「未来の食材50」を提唱している。

 今回のメニューは、料理プロデューサー狐野扶実子氏が監修するアラカルトメニュー「フミコの洋食」として用意。未来の食材リストを参考に、「SDG’s ~未来の食材50のリストからの一皿~」として「さつまいもとスペルト小麦のニョッキ」「キヌアとえのき 蓮根のサラダ」「紫キャベツとくるみのマリネ」「ほうれん草入りフムス」「舞茸のソテー」をそろえ、サイドディッシュとブレッドにも未来の食材を使用する。

 未来の食材50は、安全であり、かつ栄養価が高いこと、気温が高くても、乾燥した土地でも比較的良く育つなど温暖化の影響を受けにくいこと、世界中で比較的容易に入手できること、生産段階での温室効果ガスの排出が少なく環境への影響が少ないこと、栽培することで土壌を回復させる、病害虫を抑えるなど土地利用の観点から優れていること、生産段階での人権リスクが高い農作物とされていないことといった観点から提唱されている。

 対象路線は、羽田・成田発のシカゴ、ダラス、ボストン、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトル、サンディエゴ、ロンドン、パリ、フランクフルト、ヘルシンキ、メルボルン行き。ファーストとビジネス両クラスで、アラカルトメニューとして提供する。

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日本航空 [1]

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