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F-15EX、コックピットは大画面採用 空自にも能力向上提案

 米空軍の最新複座戦闘機F-15EX。ボーイングは初期生産分8機について、米空軍と契約を交わし、このうち2機は2021年1-3月期(第1四半期)、残り6機は2023年の納入を見込む。米空軍は5年間で76機のF-15EXを導入する見通しだ。

F-15EXのイメージイラスト(ボーイング提供)

 偶数年にロンドン近郊で7月に開かれるファンボロー航空ショーが今回は中止となり、ボーイングはオンラインで軍用機に関する報道関係者向け説明会を現地時間7月14日から15日にかけて開いた。

 F-15EXは米国専用の双発複座戦闘機で、空軍は老朽化したF-15C/Dの後継機として導入。フライ・バイ・ワイヤ方式の飛行制御や新たな電子戦システム、最新のコックピットやミッションコンピューターなどを採用している。今年4月に初飛行したカタール空軍向けF-15QAがもっとも近い機体で、フライ・バイ・ワイヤやデジタルコックピットなどを採用している。

 アドバンスト・ディスプレー・コア・プロセッサーIIやオペレーション・フライト・プログラム・スイート9.1Xなどで構成するアドバンスト・ミッション・システム、1秒間に870億回の命令処理能力を持つミッションコンピューター、AESA(アクティブ・フェーズド・アレイ)レーダー、デジタル電子戦システム、12カ所の空対空兵器用ハードポイント、9Gでも戦闘能力を発揮できる機体の耐久性、メンテナンス性の向上などが特徴だ。

大型ディスプレイを採用したAdvanced F-15と呼ばれていたころのシミュレーター(ボーイング提供)