- Aviation Wire - https://www.aviationwire.jp -

ANA、国際線7割運休 A380ホノルル便や欧米、4月まで

 全日本空輸(ANA/NH)は3月24日、29日から始まる夏ダイヤの国際線について、ホノルル路線を運休するなど、運航計画を見直したと発表した。対象期間は29日から4月24日までで、計画していた72路線4653便のうち、71%に当たる64路線3295便を運休・減便する。

—記事の概要—
ホノルル運休
ロンドン・フランクフルト除き欧州運休

ホノルル運休

ホノルル路線運休など国際線の7割が運休するANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAのホノルル路線は、総2階建ての超大型機エアバスA380型機(4クラス520席)を週10往復に投入している成田線(NH184/183, NH182/181)と、ボーイング787-9型機(3クラス246席)で週7往復の羽田線(NH186/185)の2路線。29日から4月24日までは成田線は全便運休し、羽田線は5日から24日まで運休する。成田線のNH184/183便は25日から、羽田線は24日から運休しており、5日からホノルル路線がすべて運休になる。

 ANAは4月にA380の3号機(登録記号JA383A)を受領して全3機がそろい、6月1日から週14往復の成田線がすべてA380による運航に統一される予定だった。しかし、米国の入国規制が今後どのようになるかが現時点で見通せないこともあり、3号機の受領をどのようにするかは、社内で検討が続いている状態だ。

ロンドン・フランクフルト除き欧州運休

欧州路線はロンドン線とフランクフルト線を除き運休するANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 夏ダイヤに開設予定だった新路線や増便も、計画を見直す。4月20日に就航予定だった羽田-ミラノ線(NH207/208)は5月17日以降に延期となり、羽田-深セン線(NH965/966)が就航日未定、羽田-青島線(NH949/950)は29日から週7往復の予定だったが4月1日から週4往復(火・木・土・日)に減便して開設する。羽田-サンフランシスコ線(NH108/107)と羽田-サンノゼ線(NH120/119)、増便となる羽田-ロサンゼルス線(NH126/125)と羽田-シドニー線(NH889/890)は、4月25日に延期が決まった。

 2019年から今月にかけて開設した新路線も運休する。2019年2月17日就航の羽田-ウィーン線(NH205/206)、9月1日就航の成田-パース線(NH881/882)、10月27日就航の成田-チェンナイ線(NH825/826)、3月16日に就航したばかりの成田-ウラジオストク線(NH883/884)は、29日から4月24日まで運休が決定した。

就航したばかりの成田-ウラジオストク線も運休=20年3月16日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く欧州は、羽田-ロンドン線(NH211/212)と羽田-フランクフルト線(NH203/204)を除き、29日から4月24日まで運休。NH211/212便とNH203/204便も、週7往復を週3往復に減便し、NH211/212便は火・木・日曜運航、NH203/204便は月・木・土曜運航となる。羽田-フランクフルト線は週14往復(1日2往復)の計画だったが、残るNH223/224便は運休する。

 米国とカナダ、メキシコの北米路線で、29日から4月24日までの期間中に通常運航するのは、成田-ロサンゼルス線(NH6/5)と、羽田-ロサンゼルス線(NH106/105)、成田-サンフランシスコ線(NH8/7)、成田-ニューヨーク線(NH10/9)、羽田-ヒューストン線(NH114/113)、成田-シカゴ線(NH12/11)のみ。これら以外の米国路線は減便や運休が生じ、羽田-バンクーバー線(NH116/115)は週7往復を週4往復(月・水・金・土)に、成田-メキシコシティ線(NH180/179)も週7往復を週4往復(月・水・金・土)にそれぞれ減便する。

 アジア・オセアニア地域で期間中に通常運航するのは、成田-上海・浦東線(NH919/920)、羽田-シドニー線(NH879/880)、成田-バンコク線(NH805/806)、成田-ホ-チミンシティ線(NH833/834)、成田-ジャカルタ線(NH835/836)、羽田-マニラ線(NH869/870)で、4月24日からは成田-シンガポール線(NH803/804)も通常運航を予定している。このほかの路線や便は、運休や減便が生じている。

関連リンク
全日本空輸 [1]

JAL、国際線7割が4月まで運休 ハワイやバンクーバー、ホーチミン追加 [2](20年3月25日)
ANA、マイルとSKYコイン有効期限延長 プレミアムポイントは2倍 [3](20年3月24日)
ANA、国内58路線減便 4月から8路線運休 [4](20年3月23日)
ANA、客室乗務員5000人休業へ 新型コロナ影響、A380便拡大は維持 [5](20年3月19日)
ANAの国際新路線、就航延期も 運休・減便58路線、過半数に影響 [6](20年3月18日)
ANA、成田-ウラジオストク就航 初のロシア路線、新型コロナで乗客40人 [7](20年3月16日)
ANAのA380、6月から週14往復すべて投入 1カ月前倒し、成田-ホノルル線 [8](20年2月29日)

搭乗記・ANA新ビジネスクラスTHE Room
前編 幅広シートでリビングのような個室空間 [9]
後編 iPhoneがリモコンになる4Kモニター [10]

写真特集・ANA A380 3号機ロールアウト
前編 まつげのある3号機、足場もオレンジになった塗装工場 [11]
後編 非中東系ラストはサンセットオレンジ [12]