富山空港と関西空港などを結ぶ地域航空会社の設立を目指すジェイ・キャス(千代田区)は10月28日、富山市内で事業説明会を開いた。ターボプロップ(プロペラ)機2機を使い、早ければ2021年秋の関西-富山線就航を目指す。
—記事の概要—
・運賃はJR特急並み
・機材・路線
・収支計画
・資金調達・パイロット・グラハン
・設立難しい地域航空会社
運賃はJR特急並み
ジェイ・キャスの白根清司社長は日本航空(JAL/JL、9201)出身で、1997年から就航前のスカイマーク(SKY/BC)に携わった後、2001年に航空関連専門コンサルティング会社「コノビイズコンサルティング」を神戸市に設立した。ジェイ・キャスは2018年10月設立で、「10年前から検討した結果、関西-富山は採算が合うと判断した」と説明した。
富山空港について、白根社長は「県の中央部に位置しており、市内から30分圏内で、駐車場が無料。国内線は全日本空輸(ANA/NH)の羽田線4往復と新千歳線1往復のみで、国際線はデイリー運航がない」と、十分に活用されていないと語った。
一方、富山と関西を結ぶ鉄道については、「JRの特急サンダーバードは踏切事故や小動物との衝突などでよく止まる」と述べ、「アジアの出張で、羽田経由では14都市だが、関空なら64都市へ向かえる。なんばなどへの観光にも便利だ。鉄道は乗り継ぎが多く、荷物が多い訪日客が来たても来られない」と、訪日客の北陸への送客など空路で富山と関空を結ぶ意義を説いた。
運賃はJRの特急利用時と競争できる価格帯を目指す。LCCのように需給変動で販売価格が大きく変動する形ではなく、特急に近い変動が少ない運賃を想定している。
機材・路線
機材は