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写真特集・ANA個室ビジネスTHE Roomと客室乗務員

 全日本空輸(ANA/NH)のビジネスクラスでは初のドア付き個室タイプ「THE Room」。長距離国際線に投入しているボーイング777-300ER型機の新シートで、同じく個室タイプのファーストクラスとともに、機内の個人用モニターとしては世界初となる4K対応モニターを採用し、8月に羽田-ロンドン線に就航した。

*ビジネスクラスの搭乗記
・シート中心の前編はこちら [1]
・機内サービス中心の後編はこちら [2]

羽田発ロンドン行きNH211便のビジネスクラスで機内サービスする客室乗務員=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 デザインはANAの空港ラウンジ監修も手掛ける建築家の隈研吾氏と、英Acumen(アキュメン)が監修。ファーストとビジネスの配色は、これまではANAのコーポレートカラーであるブルーを基調としていたが、今回は日本の建築を想起させる落ち着いたものに刷新した。

 座席数は4クラス212席。ファーストが8席、ビジネスが64席、プレミアムエコノミーが24席、エコノミーが116席で、全クラスに電源コンセントと充電用USB端子を設けた。個人用モニターのコンテンツは、ANAのスマートフォンアプリと連動させた。また、機内サービスの時間帯を画面で確認できるようにし、10時間以上の長いフライトで乗客が自分の時間を過ごしやすくしている。

ANAの777-300ER新ビジネスクラス「THE Room」=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 THE Roomのシート配列は、1-2-1席の1列4席。これまでと同じく全席通路アクセスだが、新たに進行方向の前向きシートと、逆向きの後ろ向きシートが互い違いに並んでいる。シートの最大幅は現行の約2倍となり、ANAの歴代ビジネスクラスではもっとも広い空間を実現したという。座面と背もたれが広くなる一方、足もとは従来の広さといった構造で、前向きと後ろ向きのシートは直角三角形を2つ組み合わせたようになっている。

 個人用モニターは24インチで、従来の17インチから大型化。パーティションもファーストと同じく可動式を採用しており、ペアで搭乗するニーズにも対応する。シートメーカーは、仏サフラン・シーツ(旧ゾディアック・シート・フランス)で、窓のシェードもファーストと同じく電動式のものを採用した。

 また、ビジネスクラスのギャレーの一部は、モニター付きバーカウンターと兼用できる構造になっていた。

ノートパソコンと4Kモニターを接続できるANAの新ビジネスクラス「THE Room」=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 私は羽田発ロンドン行きNH211便のTHE Roomに搭乗した。後ろ向きシートに座ったが、離着陸時に個人用画面で前方を写し出す映像を見ていると不思議な感覚になる点以外は、違和感なく過ごせた。水平飛行に入ると後ろ向きに座っていることを意識することもなくロンドンに着いた。

 自分のスマートフォンを機内エンターテインメント(IFE)のリモコンとして使ったり、4Kモニターとノートパソコンを接続してデュアルモニターで仕事ができるなど、これまでのビジネスクラスとはひと味違う体験だった。

 ロンドン線に加え、10月27日に始まる冬ダイヤ期間中に2路線目となる東京(羽田・成田)-ニューヨーク線と羽田-フランクフルト線に、新シートの777-300ERが就航する予定。今回はTHE Room搭乗記 [3]の予告編という位置づけで、客室乗務員による機内サービスの様子をまとめた。

*写真は14枚。
*搭乗記前編はこちら [1]
*搭乗記後編はこちら [2]

羽田発ロンドン行きNH211便のビジネスクラスで機内サービスする客室乗務員=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田発ロンドン行きNH211便のビジネスクラスでドリンクを提供する客室乗務員=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田発ロンドン行きNH211便のビジネスクラスで機内サービスする客室乗務員=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田発ロンドン行きNH211便のビジネスクラスでドリンクを提供する客室乗務員=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire