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三菱航空機・川井社長「大変だったのは経験がないこと」 特集・MRJのいま(後編)

 5年前の2008年3月27日、全日本空輸(ANA、9202)がローンチカスタマーとしてオプション10機を含む25機を発注した、国産初の次世代リージョナルジェット機MRJ。13年内の初飛行を目指して開発が進む。

 MRJの設計や型式証明の取得、販売などを手がける三菱航空機の本社は、製造を担当する三菱重工業(7011)大江工場に隣接する通称「時計台」にある。零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の設計は、1937年に完成したこの建物で行われた。

 三菱ではボーイング787など旅客機の主翼製造や自衛隊機、自社開発のビジネスジェット機の経験はあるものの、旅客機をゼロから開発するのは戦後初の国産旅客機、日本航空機製造のYS-11型機に参画以来だ。今回は「特集・MRJのいま」後編として、三菱航空機の川井昭陽社長に1月の社長就任から3カ月を経た現在の状況や、開発時の苦労を三菱航空機本社で伺った。

三菱航空機の川井社長=13年3月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

レギュレーションに合った飛行機作りは大変

──1月の就任から3カ月。就任前後で変わられたことは。

 早いですね。副社長から前に引っ張り出される立場になり、プレッシャーも大きいですし、