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羽田発着枠、米航空4社が申請 20年夏から

 米航空各社は現地時間2月21日までに、2020年夏ダイヤで予定している羽田空港の増便枠について、米国運輸省(DOT)に開設を申請した。日米双方に割り当てられる12枠(往復)ずつに対し、米国側は4社が15路線計19往復を申請した。

 申請したのはアメリカン航空(AAL/AA)とデルタ航空(DAL/DL)、ハワイアン航空(HAL/HA)、ユナイテッド航空(UAL/UA)の4社。アメリカン航空の1路線を除き、昼間帯の発着で申請した。

—記事の概要—
4社15路線19往復
前回は16年冬ダイヤ
米路線は24枠

4社15路線19往復

米航空4社が申請した米本土方面からの羽田路線(Aviation Wire作成)

 アメリカン航空が申請したのは、ダラスとロサンゼルス、ラスベガスの3路線。このうち増便となるのはロサンゼルスで、1日1往復にボーイング787-8型機の投入を計画する。ロサンゼルス線は羽田着を午前4時台に設定する。

 ダラスは1日2往復で、777-200での運航を計画。ラスベガスは1日1往復で、確定した場合787-8を投入する。

 デルタ航空が申請したのは、シアトルとデトロイト、アトランタ、ポートランド、ホノルルの5路線で、すべて新路線となる。このうちホノルルは1日2往復で、767-300ERでの運航を計画。残りの4路線はいずれも1日1往復ずつで、シアトルからはエアバスA330-900(A330neo)型機で、デトロイトからはA350-900で乗り入れを計画する。また、アトランタは777-200ERを、ポートランドはA330-200を、ホノルルは767-300ERを、それぞれ予定する。

 ハワイアン航空はホノルル線のみ申請。1日3往復をA330-200による運航を計画する。

 ユナイテッド航空は6路線を申請。すべて新路線で、ニューアークとシカゴ、ワシントン、ロサンゼルス、ヒューストン、グアムを1日1往復ずつとした。ロサンゼルスには787-10を投入し、残りの5路線は777-200での運航を計画する。

前回は16年冬ダイヤ

米航空各社が20年夏ダイヤからの増便を申請した羽田空港=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 前回の羽田空港の昼間時間帯発着枠は、2016年冬ダイヤで開始。米航空4社が昼間時間帯に5便(往復)ずつに対し、計9路線を届け出た。

 この時に決定したのは、アメリカン航空のロサンゼルス線と、ハワイアン航空のホノルル線とコナ線、ユナイテッド航空のサンフランシスコ線、デルタ航空のロサンゼルス線とミネアポリス線の計6路線。このうちハワイアン航空は、ホノルル線を週4往復、コナ線を週3往復新規開設し、2路線で週7往復を設定している。

 アメリカン航空のダラス線とデルタ航空のアトランタ線、ユナイテッド航空のニューアーク線の3路線は申請があったものの、DOTは2016年冬ダイヤでの開設許可を見送った。

米路線は24枠

 国土交通省は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年夏ダイヤまでに、羽田空港の滑走路や飛行経路を見直すことで、1日あたり50枠の増便を決定している。国交省と米国の航空当局は、羽田空港の増便について、1月29日に基本合意に至った。50枠の増便枠のうち、半数近い24枠を米国路線に充て、日米に12枠ずつ振り分ける。

 DOTは現地時間2月7日から、米航空会社への配分手続きに着手。21日に各社からの申請を締め切った。

米航空各社の羽田就航申請状況(Aviation Wire作成)

関連リンク
U.S. Department of Transportation [1]
アメリカン航空 [2]
デルタ航空 [3]
ハワイアン航空 [4]
ユナイテッド航空 [5]
国土交通省 [6]
羽田空港国際線ターミナル [7]

16年10月の配分
米運輸省、羽田昼間便を正式決定 ミネアポリスなど5路線 [8](16年9月5日)
羽田の米国昼間帯、ANAに3枠 JALは2枠、深夜もANAに [9](16年4月26日)

14年3月の配分
羽田昼間発着枠、全日空11枠、日航5枠 国交省、将来の歪み懸念 [10](13年10月2日)