白地に赤い曲線　写真特集・次期政府専用機が千歳到着

　白い機体に赤い曲線を描いた2019年度に導入予定の次期政府専用機の初号機（ボーイング777-300ER型機、登録番号N509BJ、MSN62439）が8月17日朝、スイスのバーゼルから航空自衛隊の千歳基地に到着した。

　次期政専機の777-300ERは、「ジャンボ」の愛称で親しまれた現行のボーイング747-400型機の後継機。片道約13時間かかる米国東海岸へ直航できることや、貴賓室や執務室など要人輸送に必要な装備を設けられること、国内の航空会社が長期的に整備できることなどの条件から、2014年8月に選ばれた。

　外観のデザインコンセプトは日章旗。白い機体をベースに、赤い曲線を側面に描いた。上面から見ると、赤いラインが尾部に向けてV字状に描かれている。国名は前から2番目のドア（L2/R2ドア）上部に記された。

　米シアトルで製造された初号機は、2016年10月にバーゼルのユーロエアポート・バーゼル・ミュールーズ・フライブルク空港へ到着。2号機（N511BJ）も2017年4月にバーゼル入りし、空港に隣接するジェット・アビエーションが内装を担当した。

　次期政専機は、17日午前7時51分に民間機が使用する新千歳空港の滑走路に着陸。隣接する空自千歳基地にある政府専用機の格納庫前には、午前8時ごろ到着した。空港周辺には、真新しい機体を写真に収めようと、多くの人が朝早くから集まった。

　防衛省は、乗務する自衛官の訓練を2017年5月にスタート。整備や教育、訓練の委託先は、現在の日本航空（JAL/JL、9201）から全日本空輸（ANA/NH）を傘下に持つANAホールディングス（ANAHD、9202）に移り、民間機の客室乗務員にあたる空中輸送員の訓練は、ANAの施設で行われている。

　4月の運用開始に向け、空自はパイロットや空中輸送員、整備士などの訓練を本格化させる。

＊写真は22枚。