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JAL赤坂新社長「安全は全員で守っていくもの」18年度入社式

 日本航空(JAL/JL、9201)は4月2日、グループ合同の入社式を東京・羽田の格納庫で開いた。グループ33社1639人が集まり、閉式後は鶴丸ロゴの人文字を描き出した後、紙飛行機を飛ばした。

入社式で紙飛行機を飛ばすJALの赤坂社長(左)と新入社員ら=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

入社式で訓示するJALの赤坂社長=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 1日に就任した整備出身の赤坂祐二社長は、「社長として最初の仕事が入社式となった。ホームである格納庫で“開幕戦”を迎えられてうれしい」とあいさつ。「私が入社する2年前の1985年8月12日に、御巣鷹の尾根に墜落する大事故があった。入社した最大の動機は、悲惨な事故を二度と起こさないよう、自分の力を尽くしたいと考えたことにある」と入社の経緯を明かし、「安全は全員で守っていくものであることを、絶対に忘れないで欲しい」と、30年以上前の事故をリアルタイムに知らない新入社員たちに語りかけた。

 また、8年前に起きた2010年1月19日の経営破綻についても、「新入社員には入社前のことだが、過去の航空事故と同様、JALグループ社員は決して忘れてはならない。我々は自分たちだけが良ければよい、という会社であってはならない。社会の進歩、発展に貢献し続ける会社でなければならない」と訓示した。

羽田の格納庫で開かれた入社式に出席するJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 新入社員代表の青木裕太郎さん(業務企画職)は、「お客様に新鮮な感動を与えられるよう、主体性を持って考え、果敢にチャレンジを続けていく」と宣誓した。

 入社式を終えた新入社員は、赤と白、黒の色紙を手に鶴丸ロゴを「テイクオフ」のかけ声に合わせて描き出し、入社後初の共同作業を行った。その後は、紙飛行機を「明日の空へ、テイクオフ」のかけ声に合わせて一斉に飛ばし、恒例行事を体験した。

 新入社員を代表し、6人が抱負を語った。業務企画職事務系の村田一馬さんは「先輩社員は、自分が持っていない魅力的なバックグラウンドを持っているので吸収したい。仲間に愛される社員になりたい」、業務企画職技術系の南和輝さんは「若手だから気づけること、挑戦できることで、イノベーションを起こしたい」、客室乗務員の磯川沙希さんは「謙虚に素直な心で、愛される客室乗務員を目指す」、運航乗務職訓練生の椙田(すぎた)秀斗さんは「JALに乗って良かったといただけるよう、安全第一で快適なフライトを目指す」、アスリート採用の土井杏南さんは「世界に羽ばたけるよう、挑戦していきたい」、アスリート採用の山本凌雅さんは「スポーツで同期やみなさんに刺激を与えたい」と話した。

 JALは2010年1月に経営破綻し、2012年9月に再上場を果たした。2013年4月に経営破綻以来3年ぶりの入社式を開き、今回は再上場後6回目となった。

 JALが掲げる「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社」の実現について、赤坂社長は「皆さんに認めていただけるよう、社会貢献をいろいろな形でやっていきたい」と述べた。

JALの赤坂社長と新入社員が人文字で作った鶴丸ロゴ=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

人文字で鶴丸ロゴを描くリハーサルで色紙を掲げるJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

人文字で鶴丸ロゴを描くリハーサルで色紙を掲げるJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

人文字で鶴丸ロゴを描くリハーサルで色紙を掲げるJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

紙飛行機を飛ばすリハーサルで説明を聞くJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

紙飛行機を飛ばすリハーサルで飛ばし方を確認するJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

入社式で一礼するJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

入社式に出席するJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

入社式で赤坂社長(左)宣誓する新入社員代表の青木さん=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの入社式に出席する新入社員と植木会長(右)=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田の格納庫で開かれたJALの入社式=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田の格納庫で開かれた入社式に出席するJALの新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

777-300の前に並ぶJALの新入社員と赤坂社長=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

777-300の前でJALの赤坂社長と新入社員が人文字で作った鶴丸ロゴ=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

鶴丸ロゴを人文字で作るJALの赤坂社長と新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

入社式で紙飛行機を飛ばすJALの赤坂社長(左)と新入社員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

入社式で紙飛行機を飛ばしたJALの赤坂社長と新入社員たち=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

赤坂社長(左)とともに抱負を述べる(左2人目から)村田さん、南さん、磯川さん、椙田さん、土井さん、山本さん=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの入社式で運航本部長の進俊則専務(左)から辞令を受け取る運航乗務職訓練生=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALの入社式で安部映里客室本部長(左)から辞令を受け取る客室乗務員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田の格納庫で記念撮影する客室乗務員=18年4月2日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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日本航空 [1]

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