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国交省、高松空港の運営権設定 三菱地所ら、民営化へ運営会社設立

 国土交通省航空局(JCAB)は10月2日、高松空港の民営化について、三菱地所(8802)などが設立したSPC(特別目的会社)の高松空港会社に運営権を1日に設定し、実施契約を締結したと発表した。これにより、12月からターミナルビル施設運営などを、2018年4月から空港運営事業を始め、民営化を進めていく。

18年4月に民営化する高松空港=13年5月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 国交省は8月10日に、三菱地所(8802)を代表とする4社のコンソーシアム(企業連合)「三菱地所・大成建設・パシコングループ」と、基本協定を締結。三菱地所が代表で、大成建設(1801)とパシフィックコンサルタンツ(東京・神田)、高松市の高松シンボルタワーを運営するシンボルタワー開発(高松市)の4社で構成する。

 今回の国との契約締結を受け、三菱地所は10月2日、空港を運営する高松空港会社(香川県高松市)を9月11日付で設立したと発表。社長には、三菱地所の渡部哲也・前関西支店長が就任した。

 国と高松空港会社との契約期間は、2032年9月30日までの15年間。オプションによる延長は35年以内、不可抗力などによる延長は5年以内となっており、最長55年間となる。空港会社は滑走路やターミナルビル、貨物ビル、駐車場などを一体的に運営する。

 高松空港は1958年に供用開始。滑走路は1200メートルだった。1989年には現在の場所に移転した。現在は2500メートルの滑走路1本で運用している。同時にターミナルビルの供用も開始した。

 10月28日までの夏ダイヤの国内線は、日本航空(JAL/JL、9201)が羽田便を1日7往復、全日本空輸(ANA/NH)が羽田便を1日6往復、那覇便を1日1往復、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)が成田便を1日最大2往復運航している。

 国際線は台湾のチャイナエアライン(中華航空、CAL/CI)が台北(桃園)便を週6往復、春秋航空(CQH/9C)が上海(浦東)便を週5往復。香港エクスプレス航空(HKE/UO)が香港便を週4往復、アシアナ航空(AAR/OZ)傘下のLCCエアソウル(ASV/RS)がソウル(仁川)便を週5往復運航している。

関連リンク
高松空港特定運営事業 [1](国交省)

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高松空港
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