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ANAの落下パネル、茨城で発見 7日の厦門発成田行き

 9月7日、全日本空輸(ANA/NH)の中国・厦門発成田行きNH936便(ボーイング767-300ER型機、登録番号JA621A)が成田到着時に、胴体左側のカバーパネルが欠落していることが判明した。パネルは27日、茨城県稲敷市内で見つかった。

当該パネルの正常な取り付け位置(ANAの資料から)

ANAの767-300ER(当該機と同型機)=16年4月 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 欠落したパネルは縦60センチ、横147センチで重さ3キロ。非常脱出時の非常用スライドが収納してあるところに取り付けている。非常時は、パネルが高圧窒素ボトルからの窒素圧により外れ、中に収納されている非常用スライドが外に向けて展開する。

 ANAは当該パネルが外れた原因について、高圧窒素ボトルから窒素がもれたことによるものと説明。パネルのロックを外すために配置されている配管の中に窒素が滞留したことで、ロックを外す機構が働いたとしている。

 非常用スライドや、飛行の安全には異常はなかったという。

 当該パネルと同じロック機構の15機の767で、フライトごとにロック状態の目視で点検する追加プログラムを導入し、再発防止に努める。また、メーカーと協力し、対策を検討する。

 当該パネルの欠落は、7日の成田着後に整備士による点検で判明し、国土交通省に報告。27日、ANAは国交省からパネル発見の連絡を受けた。

 7日のNH936便は、現地時間午後2時33分に厦門を出発。同日午後7時8分、成田空港に着陸した。乗客は129人(うち幼児6人)、乗務員10人(パイロット2人、客室乗務員8人)で運航した。

関連リンク
全日本空輸 [1]
国土交通省 [2]

国交省、機体落下物の防止策 11月から、有識者会議や報告制度 [3](17年10月27日)