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JAL、NY行きが羽田へ緊急着陸 離陸時に鳥衝突か、機材変え夕方再出発へ

 9月5日午前11時すぎ、日本航空(JAL/JL、9201)の羽田発ニューヨーク行きJL006便(ボーイング777-300ER型機、登録番号JA743J)が羽田空港のC滑走路(RWY34R)から離陸した際、左側の第1エンジンから出火し、緊急着陸を管制に宣言後、羽田へ引き返した。午後0時9分に着陸した。乗客233人と乗員15人(パイロット3人、客室乗務員12人)にけがはなかった。機材を変更し、午後4時50分に再出発する見通し。

*国交省が重大インシデントに認定。記事はこちら [1]

JALの777-300ER(同型機)=14年7月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 JL006便は、羽田を定刻より1分遅れの午前10時41分に112番スポットから出発。午前11時にC滑走路から離陸した際、第1エンジンから出火したため、航空管制上の優先権を得て、千葉県房総半島沖で旋回し、燃料を規定値まで消費して安全を確保後、午後0時9分にA滑走路(34L)へ緊急着陸した。

 乗客は同13分に908番スポットに到着後、ラウンジで待機している。777−300ERは、航空機用エンジンとして世界最大のGE製GE90-115Bを、左右の主翼に1基ずつ計2基搭載。エンジンが1基停止しても洋上飛行が可能な「ETOPS(イートップス)」を取得しており、1基での飛行に問題はない。JALによると、第1エンジンの出火原因については、鳥の衝突(バードストライク)の可能性を含め、調査しているという。

 JALは別の機材(777-300ER、JA741J)を準備し、午後4時50分に113番ゲートから再出発させる見通し。ニューヨークへの到着は、現地時間5日午後4時45分を予定している。

 この影響により、羽田空港の滑走路が一部閉鎖され、各社に影響が出た。JALでは、羽田を午後1時45分に出発する三沢行きJL157便など国内線5便の欠航が決定。釧路発羽田行きJL540便は仙台へ、小松発羽田行きJL186便と鹿児島発羽田行きJL644便は中部へ、旭川発羽田行きJL552便と札幌発羽田行きJL506便は成田へ、それぞれダイバート(目的地変更)後、羽田へ到着した。

関連リンク
日本航空 [2]

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