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ANAの17年3月期、過去最高益 18年通期は純利益1250億円見込む

 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)が4月28日に発表した2017年3月期通期の連結決算は、純利益が過去最高となる前期(16年3月期)比26.4%増の988億2700万円だった。2018年3月期の通期見通しは、純利益1250億円(17年3月期比26.5%増)を見込む。

 売上高は1.4%減の1兆7652億5900万円、営業利益は6.7%増の1455億3900万円、経常利益は7.4%増の1403億7500万円で減収増益。営業益と経常益も、過去最高を更新した。

 営業費用は2.1%減の1兆6197億円。営業利益率は8.2%(0.6ポイント上昇)となった。航空事業の営業費用のうち、燃油費・燃料税は円高と市況下落により10.6%減の2736億円に抑えられ、人件費は3.5%増の1854億円だった。

—記事の概要—
国際線
国内線
為替と燃油
18年3月期見通し、ピーチとバニラに差

*JALの17年3月期決算はこちら [1]

国際線

17年3月期決算で純利益が前期比26.4%増となったANAホールディングス=16年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 国際線の旅客収入は0.2%増の5167億円。旅客数は11.6%増の911万9000人、座席供給量を示すASK(有効座席キロ)は9.9%増の601億4800万席キロ、有償旅客を運んだ距離を示すRPK(有償旅客キロ)は12.2%増の456億200万人キロ、ロードファクター(座席利用率、L/F)は1.5ポイント上昇し75.8%、旅客単価は2016年4月から今年1月発券分まで、燃油サーチャージがゼロだったことが影響し、10.2%減の5万6669円となった。

 期の前半は、日本から欧州への観光需要にテロの影響が残ったものの、日本発のビジネス需要好調だったことや、訪日需要が旺盛だったこと、路線網拡大により、旅客数が前期を上回った。一方、燃油市況の下落による