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JAL、福岡空港に最上級ラウンジ開業 広さ2倍、専用保安検査場も

 日本航空(JAL/JL、9201)は3月30日、福岡空港に国内線最上級ラウンジ「ダイヤモンド・プレミアラウンジ(DPラウンジ)」をオープンした。羽田と新千歳、伊丹に続く4カ所目で、福岡限定の特製スープなどを用意。一般マイレージ会員向け「サクララウンジ」も、同時にリニューアルした。

JALが福岡空港に新設した国内線最上級となる「ダイヤモンド・プレミアラウンジ」を案内する係員=17年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

—記事の概要—
広さ2倍、DPラウンジ新設
滑走路一望できる席も
家族連れも利用しやすく

広さ2倍、DPラウンジ新設

 DPラウンジは、マイレージサービス「JALマイレージバンク(JMB)」の最上位であるダイヤモンド会員と、上位会員制度「JALグローバルクラブ(JGC)」のプレミア会員、国内線ファーストクラスの乗客が利用できる。

プライバシー性に配慮しながら、手荷物を収納できる空間を設けた神輿のようなソファを配置したダイヤモンド・プレミアラウンジのメインエリア=17年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 新デザイン第一号は、2016年6月29日にオープンした新千歳のラウンジ。「日本のたたずまい」をデザインコンセプトに、羽田国際線ラウンジも手掛けたインテリアデザイナーの小坂竜氏が手掛け、日本の素材を活かしながらも、現代的な空間に仕上げている。

 福岡も新千歳のコンセプトを踏襲。和の素材や福岡の伝統工芸を随所に織り交ぜて、空間を演出する。面積はDPラウンジとサクララウンジを合わせ、従来と比べて2倍以上の広さになった。ほぼすべてのエリアが窓に面し、開放的な空間にした。

 大半の座席には、電源コンセントを設置。手荷物の収納スペースを設けるなど、座り心地と利便性にもこだわった。出張や家族連れなど、さまざまな利用客を想定したレイアウトを取り入れた。

 室内には、デジタルコンテンツなどを手がけるチームラボ(東京・文京区)が手掛ける、日の出とともに明るくなり、日の入りとともに暗くなる作品『空書と鶴-有明』や、書家の紫舟氏による無限大のマーク「∞」をモチーフとした書を掲げる。

滑走路一望できる席も

 新設したDPラウンジは、大別すると5つのエリアで構成。羽田や新千歳、伊丹と同様、軽食をサービスする。ダイニングエリアにかまど型や横長のテーブルを設け、福岡の伝統工芸である上野焼(あがのやき)や小石原焼きを間仕切りとして配した。

滑走路を一望できるJALが福岡空港に新設したダイヤモンド・プレミアラウンジのカウンター席=17年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 軽食は、ビュッフェスタイルで提供。パンやおにぎり、福岡限定となる熊本県産「万次郎かぼちゃ」を使った特製スープやみそ汁を揃える。

 パンは、JAL国際線ラウンジで提供しているオリジナルカレーをベースに、フォカッチャの生地で包んだ「JAL特製焼きカレーパン」をはじめ、三日月屋のクロワッサン、JAL特製の高菜パン、福岡産あまおうを使ったJAL特製のストロベリーデニッシュを提供。おにぎりは鶏飯と明太子を用意する。カレーパンの提供は、午前11時30分から。

 滑走路を一望できるカウンター席や、2人連れが利用できるペア席を用意。奥に用意したメインエリアには、くつろぎと収納機能を両立させた、みこしのようなソファを中央に設け、各席のプライバシーを確保しながら、手荷物を収納しやすくした。

 一番奥のスペースには電動マッサージチェアを2台置き、隠れ家のようなくつろぎの空間にしたという。

 また、DPラウンジの利用者専用の保安検査場を設置。空港全体の改修工事の進捗により、正式オープンは今秋を予定しており、3月30日の時点では仮の専用保安検査場を開設する。

熊本県天草地方で栽培されている万次郎かぼちゃを使用した「万次郎かぼちゃスープ」=17年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

家族連れも利用しやすく

 リニューアルしたサクララウンジは、3つのエリアで構成。ラウンジ正面右手には、手荷物を掛けられるカウンターテーブルを中央に配置し、竹ひごをモチーフにした照明を取り入れた。

福岡の伝統工芸の八女提灯をあしらったサクララウンジの座席。電源やバッグの収納スペースを備える=17年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 ダイニングは右手奥に配置し、家族連れなどグループでも利用しやすいよう、2人並んで座れる横長のソファやテーブル席を設けた。ドリンク類が置かれたビバレッジカウンターは、銅をイメージした色調の弧を描き、天井には久留米絣(くるめかすり)をあしらった。

 左手奥は、座り心地やプライバシー性、収納性を高めた座席を配し、福岡の伝統工芸である八女提灯(やめちょうちん)を用いた装飾を取り入れた。

 サクララウンジも、滑走路を眺められるカウンター席を設けた。

 両ラウンジとも、電気式テンキーロックのロッカーを設置。DPラウンジに9個、サクララウンジに18個設けた。携帯電話で通話する際に利用できる電話ブースは、DPラウンジとサクララウンジに3ブースずつ設置した。

 また、女性用トイレはどちらのラウンジも洗面台の脇にパウダーコーナーを設けた。喫煙室は両ラウンジ共用でレセプション近くに配した。

 営業時間は両ラウンジとも、午前6時から最終便の出発前まで。JALは2月28日に那覇空港の、3月28日には広島空港のサクララウンジをリニューアルオープンしている。

*写真特集前編のダイヤモンド・プレミアラウンジはこちら [1]
*後編のサクララウンジはこちら [2]

福岡空港のラウンジ受付に立つJALの係員=17年3月28日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

関連リンク
日本航空 [3]

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