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成田空港、自動手荷物預け機4台 日本国際線で初導入、KLMなど4社30日から

 成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は、3月30日から自動手荷物預け機を導入する。国際線では日本初導入で、第1ターミナル北ウイングに設置し、KLMオランダ航空(KLM/KL)など4社の乗客が利用できる。導入を2日後に控えた28日、報道関係者に公開した。

国際線では日本初導入となる成田空港の自動手荷物預け機=17年3月28日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

スカイチーム4社、試験導入

 航空連合「スカイチーム」に加盟するKLMとエールフランス航空(AFR/AF)、大韓航空(KAL/KE)、アリタリア-イタリア航空(AZA/AZ)の4社が導入する。3月30日から4カ月間の試験導入後、本格導入を予定している。4社のうち、アリタリアの導入日は未定。

 オランダ・スカラベー社の「Bag Drop V8」を4台設置する。成田空港第1ターミナル北ウイング4階のDカウンターに設置し、D10から14までの4カ所で稼働する。「D13」は欠番。カウンターにはサポート役として、地上係員を2人配置するほか、使用方法を画面で掲出する。

搭乗券をかざして手荷物を預ける乗客役の男性=17年3月28日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 自動手荷物預け機を利用する場合、預け機の手前で航空会社の係員がパスポートによる本人確認を実施。預け機に手荷物を入れると重量が計測され、搭乗券をバーコード読み取り機にかざすと、手荷物に付けるタグがプリントされる。タグは裏面どうしを合わせるとシールになる仕組みで、従来のバゲージタグのように、シールをはがす必要がない。

 乗客自身がタグを手荷物に取り付けるとドアが閉まり、手荷物の控え券が発行される。

 乗客の預け荷物は、空港のチェックインカウンターで航空会社の係員が預かっているが、自動手荷物預け機の導入により、乗客が自分で預けられるようになる。これにより、乗客はウェブサイトでの事前チェックインや、ターミナル内にある自動チェックイン機を利用することで、カウンターに並ばずにすむ。

羽田39台、スキポール27台、台北駅6台

 Bag Drop V8は高さ1270ミリ、幅1550ミリ、奥行き2480ミリで、重さ900キロ。日本語と英語のほか、欧州の主要言語など計14カ国語に対応する。操作用のタッチパネルは日本人の利用傾向に合わせ、右側に設定した。

 機械では重量や大きさを感知。規程の重さや大きさを超えたものは預けられないほか、載せたときと扉を閉めるときの重量が等しくないと、ドアを閉めない仕組みも採用した。手荷物内の動きも感知するので、ネコなど動物の預け入れも防ぐ。

 スカラベー社の自動手荷物預け機は、日本国内では羽田空港で、全日本空輸(ANA/NH)が2015年7月1日から導入。国内線第2ターミナルで39台を稼働させている。このほか、国内空港への設置も目指す。

 海外ではオランダ・アムステルダムのスキポール空港に27台を設置しているほか、3月に開業した、台北桃園空港行きMRT空港線の台北駅にも6台導入している。

搭乗券をかざしてバゲージタグを受け取る乗客役の男性=17年3月28日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

手続きを終了しドアが閉まる自動手荷物預け機=17年3月28日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

関連リンク
成田国際空港 [1]
エールフランス航空 [2]
KLMオランダ航空 [3]
大韓航空 [4]
アリタリア-イタリア航空 [5]
Scarabee Aviation Group [6]

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