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ANAHD、長峯常務が副社長昇格 伊東会長の代表権外れる 17年4月1日付役員人事

 全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は2月24日、組織改編と役員体制の変更を発表した。4月1日付で、スカイマーク(SKY/BC)の再生計画やエアバスA380型機導入に携わるグループ経営戦略室長の長峯豊之・取締役常務執行役員が、代表権のある副社長に昇格する。伊東信一郎会長の代表権は外れる。

—記事の概要—
4月1日付役員人事と組織改編
株主総会後の役員人事
4月1日付役員体制一覧
株主総会後の役員体制一覧

4月1日付役員人事と組織改編

副社長に昇格するANAHDの長峯常務=15年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 新役員体制では、伊東会長の代表権が外れることで、代表権は片野坂真哉社長と長峯副社長が持つ。片野坂社長の担務のうち、ANAでの役職が取締役から代表権のない取締役会長に変更。取締役執行役員の平子裕志氏の役職が取締役となり、ANAの代表取締役社長に就任する(関連記事 [1])。ANAの篠辺修社長は、ANAHDの代表権のない取締役副会長に就く。

 羽田空港の発着枠の傾斜配分獲得に奔走した、調査部・アジア戦略部担当の竹村滋幸副社長は3月31日付で退任。4月1日付で顧問に就任する。

 4月1日付の組織改編では、「グループ経理・財務室」を新設し、管轄下に「財務企画・IR部」と「経営管理部」を設ける。経営管理部にある経営戦略のサポート機能を維持しつつ、財務企画・IR部の資金調達や財務・IR機能を融合させ、収益ベースでの経営管理を強化するためとしている。

 LCCビジネスの開発をはじめ、アジア市場のビジネスを担う組織の名称を「アジア戦略部」から「グローバル事業開発部」に改称。「グループ経営戦略室」の管轄下に置く。世界レベルでの新規事業開発を含む、多角化推進を強化する。

 また、ANA業務改革室の「デジタル・デザイン・ラボ」をANAHDに移管。グループ内での連携を強化し、新規事業やサービス開発を加速させる。同部門は長峯副社長が担当する。

 組織改編に伴い、芝田浩二・上席執行役員の担務は、アジア戦略部長からグループ経営戦略室長兼グローバル事業開発部長に変更。これまで財務企画・IR部・施設企画部担当だった平子氏のANA社長就任に伴い、石坂直人・上席執行役員の担務は、調査部長から調査部・施設企画部担当に変更となる。グループ広報部長の高田直人・上席執行役員の担務は、グループCSR推進会議議長と秘書部・グループ法務部担当、コーポレートコミュニケーション室長になる。

 また、財務企画・IR部長とANAの経理部長を兼務する福澤一郎氏が、新たに執行役員に就任する。

株主総会後の役員人事

 取締役執行役員と常勤監査役が2人ずつ新たに就任。取締役には、石坂上席執行役員と高田上席執行役員が昇格する。

 常勤監査役には、3月31日で取締役専務執行役員を退任する殿元清司氏と、3月31日でANAの取締役専務執行役員を退く長谷川昭彦氏が就任する。

*ANAの役員体制はこちら [2]

4月1日付役員体制一覧

 4月1日付の役員体制は下記の通り(役職、担当業務、氏名の順で敬称略、括弧内は前職。監査役は氏名のみ)。