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増機続く国内LCC バニラエアはセブと函館就航へ

 12月2日夜、10機目となるバニラエア(VNL/JW)のエアバスA320型機(登録番号JA10VA)が、成田空港へ到着した。旧エアアジア・ジャパンを前身とするバニラが商業運航を始めたのは、3年前の2013年12月20日。2016年3月期の通期決算で黒字転換を果たすまでは経営再建を優先したため、国内のライバルLCCと比べて機材数を2桁に乗せるまでに時間を要した。

 4社ある国内LCCは、バニラを含む3社が1クラス180席仕様のA320を運航。春秋航空日本(SJO/IJ)のみボーイング737-800型機(1クラス189席)を使用している。現在の機材数は、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)が18機、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)が20機、春秋航空日本が3機だ。

—記事の概要—
16年度は12機体制
中国本土が主戦場
台北と札幌に続く柱

16年度は12機体制

バニラエアのA320初号機。10機体制到達までに3年を要した=16年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 10機目を受領した時期を見ていくと、国内初のLCCであるピーチは、2012年3月1日の就航から1年5カ月後、ジェットスターは2012年7月3日の就航から8カ月後。機材を高稼働させることが重要なLCCのビジネスモデルでは、バニラの機材調達はスローペースだったことがわかる。

 一方、関西空港の第2拠点化が大幅に遅れたジェットスターは、機材数と路線数のバランスが