琉球エアコミューター（RAC）の新型機ボンバルディアDHC-8-Q400CC（カーゴコンビ）が、4月15日に就航した。Q400CCはボンバルディアQ400型機（DHC-8-Q400）の貨物室拡張型。RACがローンチカスタマーで、世界初導入となった。現在保有する全5機のターボプロップ機を、2017年度末までにQ400CCへ更新する。
社員に見送られて那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
Q400CCの就航式典であいさつするRACの伊礼社長（中央）＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
RACは現在、DHC-8-Q100（39席）を4機、DHC-8-Q300（50席）を1機保有。2016年度から2017年度末にかけて、全5機をQ400CCに置き換える。貨物室が従来機との比較で約2.5倍広くなった。
機体片側で見た場合、後方の窓4カ所分と旅客用ドア1枚分が、拡張された部分にあたる。貨物室が拡張された場所にある、後方ドア（L2とR2ドア）は使用できない“開かずの扉”で、胴体に固定されている。
座席数は、Q100より11席多い50席。シートピッチは35インチ（約89センチ）で、Q100と比べて4インチ（約10センチ）広くなった。内装は、JALの国内線新仕様「JALスカイネクスト」と準じた革張りシートやLED照明を採り入れた。
JAL国内線新仕様機と同等の黒い革張りシートとLED照明を採用したRACのQ400CC＝16年3月30日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
現在RACでは、貨物室は乗客の預け荷物が優先して搭載されるため、特産品など増加する貨物需要に対応しきれていない。貨物室が大型化することで、ダイビングや釣り、サイクリングなどを目的とした観光客の離島誘致や、与那国のカジキマグロや久米島のクルマエビなど、北大東島のアワビなど、生鮮品をはじめとする地元特産品の輸送に同時対応出来るようになる。
当初投入する路線は、那覇－久米島線、那覇－奄美大島線、那覇－石垣線、石垣－与那国線。4路線合計で1日5往復10便をQ400CCで運航する。
Q400CCの初便となった那覇発久米島行きRAC873便は、午前8時20分に出発し、久米島には同47分に到着。機材は初号機（登録番号JA81RC）を使用した。
RACの伊礼恭社長は、「シートピッチを年配のお客様に安心して乗っていただけるよう、ゆとりを持たせた。頭上の手荷物収納棚も拡充し、今までにない客室の快適性を提供できると思う」と自信を示した。
「貨物室が大型化したので、久米島の特産品であるクルマエビや海ぶどう、養殖のカキなどの航空貨物を大量に運べる。RACが就航する離島の産業振興に貢献したい」と抱負を語った。
＊写真は24枚。
＊機内の写真特集はこちら [1]。
【おことわり】
熊本地震関連の記事を優先したため、掲載が就航翌日の16日となりました。ご了承ください。
Q400CC初便の乗客を見送るRACの伊礼社長とパイロットら＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
初便の乗客のノートにサインするRACの伊礼社長（左）＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
初便の乗客を乗せたバスに一礼して見送るRACの社員＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
社員に見送られて那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
社員に見送られて那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
社員に見送られて那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
社員に見送られて那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
社員に見送られて那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
社員に見送られて那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
社員に見送られて那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
那覇を出発するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
那覇を出発し滑走路へ向かうRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
那覇を離陸するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
那覇を離陸するRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
那覇を離陸し久米島へ向かうRACのQ400CC初便＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
RACのQ400CC初便の乗客に配られた記念品＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
RACのQ400CC初便の乗客に配られた記念品＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
Q400CC初便を就航させたRACのパイロットや客室乗務員ら＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
Q400CC初便を就航させたRACの社員＝16年4月15日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire
関連リンク
琉球エアコミューター [2]
Bombardier [3]
・“開かずの扉”で貨物室拡大 写真特集・RACが世界初導入ボンバルディアQ400CC [1]（16年4月5日）
・RAC、Q400CC公開 貨物室2.5倍「魚積んでも匂わない」 [4]（16年3月31日）
・ボンバルディア、Q400貨物拡張型ローンチ 琉球エアコミューターが初号機受領 [5]（16年1月4日）
・RAC、Q400貨物拡張型に更新 12月に初号機 [6]（15年9月30日）