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MROジャパン、米TRAXのERP選定 沖縄の新整備施設へ

 ANAホールディングス(9202)などが出資し、那覇空港に隣接する整備施設でMRO(整備・修理・分解点検)を2017年度から手掛ける新会社「MRO Japan(MROジャパン)」は、整備系システムに米TRAX社のERP(統合基幹システム)を選定した。

ジャムコや三菱重工などと沖縄にMROの新会社を設立するANA=13年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAは、TRAXのシステムでは最新版となるバージョン11を導入。航空機や部品の在庫状況、整備状況などを一つのシステムに統合して管理できる。

 TRAXでは、同社のシステムを導入することで、整備関連の情報をリアルタイムに分析でき、MROジャパンが効率的に作業を進められるようになるとしている。

 MROジャパンは、ANAホールディングスとジャムコ(7408)、三菱重工業(7011)、沖縄振興開発金融公庫、琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行、沖縄電力(9511)の8者が、6月1日に設立について基本合意。沖縄県が那覇空港に建設する航空機の整備施設で、MROを手掛ける。

 事業開始は2017年度下期。今後国土交通省から航空機整備の認可を取得し、今年9月にMROジャパンとして、伊丹空港で事業を開始する。那覇の施設が完成次第、拠点を那覇へ移す。那覇での事業開始までは、ANAHDが100%出資する。

 資本金は10億円で、出資比率はANAHDが45%、ジャムコが25%、三菱重工が20%で、残りを琉球・沖縄・沖縄海邦の各行と沖縄電力が2%ずつ出資する。

 MROジャパンでは、ボーイング767型機や737、エアバスA320型機やA321といった中・小型機をはじめ、三菱航空機のMRJやボンバルディアDHC-8-Q300(Q300)、DHC-8-Q400(Q400)、CRJなどリージョナルジェット機も整備。これまで伊丹で実施してきた機体のペイント作業も行う。また、機体整備時は重整備もできるようにする。

関連リンク
TRAX [1]
ANAホールディングス [2]
全日本空輸 [3]
ジャムコ [4]
三菱重工業 [5]
三菱航空機 [6]

ANA、沖縄にMRJ整備会社 ジャムコや三菱重工とMRO参入 [7](15年6月2日)