エアライン, 官公庁, 空港 — 2015年3月6日 18:57 JST

羽田であわや1000万円詐欺被害 JAL空港係員がお手柄

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 警視庁は3月6日、羽田空港で日本航空(JAL/JL、9201)の空港旅客係員(GS)が、オレオレ詐欺を水際で防いだとして感謝状を贈った。羽田空港で旅客業務を担当するJALのグループ会社「JALスカイ」の羽田事業所に所属するGSの廣島美恵マネージャー(47)と、阿部碧(みどり)サブマネージャー(27)に個人賞が、2人が所属する同事業所第3部に団体賞が贈られた。

羽田空港で利用者に特殊詐欺への注意を呼びかける阿部さん=3月6日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 2月12日午後、羽田空港国内線第1ターミナルで、熊本から上京した70歳代の夫婦がオレオレ詐欺で現金1000万円をだまし取られるのを2人が阻止。阿部さんが搭乗口付近で業務をしていたところ、夫とはぐれた妻がターミナル内を不安そうな表情で、キョロキョロしていたのを見かけた。

 阿部さんが上京した理由を尋ねると、息子にお金を渡すために来たと言われ、「詐欺ではないか?」と感じ、上司の廣島さんに相談。阿部さんや廣島さんが被害者の携帯電話で犯人と会話した際、現金の受け渡し場所を変更するなど不審な点があったことから、被害者を空港内の交番へ案内し、被害を防いだ。

 犯人は被害者の息子をかたり、「インフルエンザにかかり、声が変かもしれない。携帯電話を変えた。株で損をして、会社のお金を2人で2000万円使い込んだ。羽田に来て欲しい」と電話を掛けてきた。被害者は1000万円では足りないかもしれないと考え、2000万円を持って上京したところ、阿部さんに声を掛けられた。

 阿部さんは犯人について、「若い男性のようだった。待ち合わせ場所を決めるため、どこにいるのかや、まわりに何が見えるかを尋ねても具体的な返事をせず、とにかく急いでいる様子だった」と話す。

 廣島さんは「被害者の方は、息子さんからの電話だと信じ込んでいた。交番で息子さん本人と電話で話をして、やっと納得していただけた」と振り返った。

 警視庁東京空港警察署によると、オレオレ詐欺や振り込め詐欺などの「特殊詐欺」は、こうした「上京型」が増えているという。今年1月から3月4日までに同署が確認したものだけで6件2510万円の被害があり、ほかに6件5000万円が未遂に終わっているという。被害者は熊本県を中心に九州に集中している。

 12件の被害について、現時点で犯人検挙に至っていない。警視庁によると、特殊詐欺は昨年都内だけで80億円、全国で559億円にのぼるという。「人道にもとる悪質な犯罪」だとして、犯人グループの殲滅(せんめつ)を目指す。

 警視庁では、「息子や孫などから携帯電話をなくした、番号が変わったという話があったら、まず元々使っていた電話番号にかけて欲しい。家族や警察に相談を」と、注意を呼びかけている。

“息子”や“孫”のこんな話に要注意!(警視庁犯罪抑止対策本部)
・携帯電話をなくした。
・携帯電話の番号が変わった。
・声が変なのは風邪をひいたから。
・大事な書類や小切手の入ったカバンをなくした。
・会社のカネを使い込んだ。
・知り合いの女性を妊娠させてしまい、示談金が必要。
・急にお金が必要になった。
・大至急、東京にお金を持ってきて。

対策
・息子や孫が元々使っていた携帯電話の番号に電話を掛ける。
・必ず家族や警察に相談する。

感謝状を受け取った廣島さん(左から2人目)と阿部さん(右から2人目)ら=3月6日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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日本航空
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