エアバス, 企業, 機体 — 2014年5月22日 21:41 JST

エアバス、A350 XWB胴体に帝人グループの炭素繊維素材

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 エアバスは現地時間5月22日、A350 XWBの胴体構造部に、帝人(3401)グループで炭素繊維・複合材料事業を手掛ける東邦テナックスが製造する、炭素繊維強化熱可塑性(かそせい)樹脂積層板の採用を決定したと発表した。胴体構造部に使用する。

東邦テナックスの炭素繊維素材が使われるA350 XWB=14年2月 PHOTO: Sylvain RAMADIER/Airbus

 製造は東邦テナックスの欧州拠点、独Toho Tenax Europe GmbH。エアバスでは、A350 XWBの試験機に同積層板を搭載し、認証試験を実施していた。

 東邦テナックスは、2010年にエアバス・グループ(旧EADS)と炭素繊維複合材を供給する15年契約を締結している。

 エアバスは日本のパートナー企業を増やしており、3月には神戸製鋼所(5406)がA350 XWBの主脚部品を供給することが決定している。

 A350 XWBは現在4機の試験機でテストを実施中。合計で350回以上のフライト、1600時間以上を飛行している。今年前半には、中東やカナダでテスト済み。数週間以内に最後の試験機(MSN5)が加わる見込み。

 A350 XWBシリーズは3機種で構成、座席数はメーカー標準の3クラス仕様でA350-800が270席、A350-900が314席、A350-1000は350席。4月末時点で世界39社から計812機の受注を獲得している。

 今年7-9月期(第3四半期)に型式証明を取得し、量産初号機が下半期にカタール航空(QTR)へ引き渡される予定。就航は10-12月期(第4四半期)となる見通し。日本では、日本航空(JAL/JL、9201)がボーイング777型機の後継機として、A350-900とA350-1000を合わせて最大56機導入する。

関連リンク
東邦テナックス
Toho Tenax Europe GmbH
Airbus
エアバス・ジャパン

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