エアライン — 2017年12月27日 20:16 JST

JAL、社内ビジネスコンテストで「ドローン操縦士養成」選出 2年間で事業化目指す

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 日本航空(JAL/JL、9201)は12月27日、社内向けのビジネスコンテストを東京・天王洲の本社で開いた。最終選考に残った8案のうち、JALインフォテック所属の高田淳一さんが提案した「ドローン操縦士の養成所運営」が選ばれた。

事業創造戦略部の大森部長から最終選考の選出を祝福される高田さん(左)=17年12月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

—記事の概要—
「創造の翼」で新規事業へ挑戦
プロ集団が運営する「ドローン操縦士養成スクール」
植木社長「JAL変えていこう」

「創造の翼」で新規事業へ挑戦

社内ビジネスコンテスト「創造の翼」で重視する3要素=17年12月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 今年からスタートした社内ビジネスコンテスト「創造の翼」は、2017年度からの中期経営計画で掲げた「新たな事業領域への挑戦」を実現する取り組みで、挑戦するための場を作り、新たな事業を生み出す人材の発掘や挑戦する社内風土の醸成を目的とする。

 コンテストでは、構想と情熱を重視し、やり遂げたい想いの「Will」と企画・実行能力の「Can」、社会課題や企業理念に対する意義の「Must」の3つを軸とし、3つが交わっているかどうかを評価する。

 8月上旬から募集を開始し、76人が応募した。書類での1次選考は20人が突破し、面接での2次選考を突破した8人が最終選考に進んだ。最終選考で選ばれた1案の提案者は、2018年上旬をめどに事業創造戦略部へ異動し、2年間で事業化を目指す。

 審査員は5人で、社内からは経営企画本部の西尾忠男本部長と人事部の植田英嗣部長、事業創造戦略部の大森康史部長の3人が、社外からはTranslink Capital マネージングパートナーの秋元信行氏とQUANTUM GLOBALの井上裕太CEO(最高経営責任者)の2人が務めた。

プロ集団が運営する「ドローン操縦士養成スクール」

ドローン操縦士養成スクールの運営を提案する高田さん=17年12月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 高田さんが提案したのは、空のプロ集団が運営する「本気のドローン操縦士養成スクール」。高田さんは、ドローンは操縦士が不足している現状を説明した。業界団体による操縦士養成で、航空ノウハウを付加価値にしているのは全体の2%にあたる3団体のみに留まっているという。高田さんはプレゼンテーションで、「同じ空を飛ぶものとして、JALのノウハウを生かせる」と訴えた。

 また、同僚らによる聞き取り調査で、パイロットは航空機のほか、操縦できるものすべてに興味があることが分かったという。「JALが認定したドローン操縦士により、将来の可能性が広がる」とし、「航空会社のノウハウで挑戦していく」と力説。プレゼンテーションを聞いていた機長出身の植木義晴社長に対し、「(スクール運営で)現場に戻ってもらう」と話しかけると、会場にいたJAL社員らから笑いが起きた。

植木社長「JAL変えていこう」

社内ビジネスコンテスト「創造の翼」の最終選考8人にエールを送る植木社長=17年12月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 植木社長は最終審査を通過した高田さんに対し、「おめでとう。でも、楽しいのはここまでだよな」ねぎらいの言葉をかけた。「2年後の事業化に向けて、きみ(高田さん)が引っ張っていかなければならない」と述べ、会社を率いる植木社長自身と重ね合わせ、「苦しみの数パーセントを分かればそれでいい」と続けると、会場から笑いが起きた。

 選からもれた7人に対しては「自分の夢を実現できるのは『創造の翼』だけではない」と語りかけ、「くじけるなよ、7人。JALを変えていこうよ。最後の責任だけは取る」とエールを送った。

 植木社長はドローン事業について「介護など、何にでも使える」と述べ、「無限の可能性を秘めている」とした。

※高田さんの「高」は「はしごだか」

社内ビジネスコンテスト「創造の翼」に参加したJAL社員ら=17年12月27日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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日本航空

規模を追いすぎない成長へ 特集・JAL中期計画17-20年度(17年5月8日)

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