ボーイング, 機体 — 2017年12月13日 20:40 JST

777X、18年末以降初飛行へ 20年初頭引き渡し

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 ボーイング民間航空機部門北東アジマーケティング担当マネージング・ディレクターのダレン・ハースト氏は12月13日、次世代大型機777Xの初飛行を、2018年末から2019年初頭にかけて実施するとの見通しを都内で明らかにした。初号機の引き渡しは、2020年初頭を予定している。

—記事の概要—
777X:東京から各大陸へ直行便可能に
787-10:座席あたりの燃費効率、737 MAXと同等
747-8:月産0.5機維持

777X:東京から各大陸へ直行便可能に

777-9のイメージイラスト(ボーイング提供)

 777Xはメーカー標準座席数が3クラス350-375席の777-8と、400-425席の777-9の2機種で構成。航続距離は777-8が8700海里(1万6110km)、777-9は7600海里(1万4075km)を計画しており、エンジンは米GE製GE9Xを2基搭載する。GE9Xは、777-300ERなどが採用しているGE90の後継エンジンとなる。

 ハースト氏は、777Xについて「最終設計は固まっていない」としながらも、2020年初頭の引き渡しを目指すとした。

 各社が長距離国際線に投入している777-300ERよりも航続距離が長くなることから、東京を拠点とした場合、ヨハネスブルグ(南アフリカ)やリマ(ペルー)などにも直行便を運航できるようになるという。ハースト氏は「東京からどの大陸にも行ける」とアピールした。

 ボーイングの受注実績によると、777Xの確定受注は11月末時点で326機。日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)が、2014年7月31日に20機の777-9を777-300ERの後継機として確定発注している。

787-10:座席あたりの燃費効率、737 MAXと同等

チャールストン空港を離陸し初飛行する787-10初号機=17年3月31日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 2018年に納入開始を予定している787の超長胴型「787-10」について、「エアバスA330型機など競合機と比較し、燃費を25%改善できる」(ハースト氏)と述べた。「双通路(ワイドボディ)機としては初めて、座席あたりの燃費効率を(単通路機の)737 MAXと同等に高めることができた機種」とし、収益面で寄与するとの自信をのぞかせた。

 787-10は、787ファミリーでは3機種目で、今年4月に初飛行。787の前部胴体は、標準型である787-8が約7メートル、787-10が約13メートルと、787-10は787-8と比べて約2倍の長さで、787ファミリー最長の機体となる。

 長胴型の787-9の胴体をそのまま延長することから、ボーイングは効率性と共通性の高さをアピールする。メーカー標準座席数は2クラス構成の場合、787-9より40席多い330席。航続距離は6430海里(1万1910km)で、双通路機により運航されている路線の90%以上をカバーできる。

 787-10の確定受注は、11月末時点で171機。日本の航空会社ではANAホールディングスが3機発注済みで、2019年度から2020年度にかけて受領し、全機を国内線に投入する計画を進めている。

747-8:月産0.5機維持

777Xなどの進捗を説明するハースト氏=17年12月13日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 ハースト氏は、787と777、747-8、767の各双通路機の生産レートも明らかにした。合わせて月産20機を製造している。

 787は月産12機を製造し、2020年には14機に引き上げる。生産拠点は米ワシントン州シアトルのエバレットとサウスカロライナ州ノースチャールストンの2拠点で、現在はエバレットで7機、ノースチャールストンで5機製造している。

 2020年以降の増産について、「2機をどちらで製造するかは未定」とした。787-10はすべてノースチャールストンで製造している。

 777は月産5機で、ハースト氏は777Xの生産開始により「もっと増えていく」との見方を示している。

 一方、製造中止がささやかれる747-8は、月産0.5機で年間6機のペースを維持。民間機のほか、米空軍の空中給油・輸送機KC-46Aなど軍用機の母機にもなる767は、民間機と軍用機を合わせて月産2.5機のレートで製造を続けていく。

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