スターフライヤー、北九州空港で抹茶ふるまう　松石社長「心が落ち着く」

　スターフライヤー（SFJ/7G、9206）は、北九州空港の利用者を対象に抹茶を無料提供している。11月28日から12月1日までで、一部日程を除き、松石禎己社長が自らお茶をたてる。

　同社が北九州空港で抹茶をふるまう「スターフライヤー茶屋」は、今年で2回目。社員の発案で始まったもので、1回目の昨年は7月に4日間提供した。

　ターミナル2階の同社カウンター前で、イスに座る「立礼（りゅうれい）式」で提供。時間は午前8時から午前10時までで、午前9時発羽田行き7G76便と、午前10時15分発羽田行き7G78便の利用者を主な対象として、それぞれ出発20分前まで提供する。1日に約300杯用意し、対象便の搭乗客以外にも無料でふるまう。

　お茶の監修は、表千家教授の須田美代子さんが担当。須田さんは2006年に北九州空港が開港した際、来港者にお茶をふるまった。昨年に続いて松石社長のお茶のたて方を見た須田さんは「筋がいいですね。今回も『忘れた』とおっしゃっていたのですが、すぐに会得されていました」と太鼓判を押す。

　茶器は須田さんが用意し、黄色い水差しを交えるなど、場が明るくなるようにしたという。抹茶は福岡・八女のものを使用した。須田さんによると、茶菓子を食べた後にお茶を飲むことで、味が引き立つという。記者（私）も指導に従ってお茶を味わったが、お茶だけ口にするよりも、茶菓子を食べてからのほうが苦みの印象が薄まり、深みが感じられた。

　28日は出発前の会社員らが立ち寄り、「ほっとする」「落ち着く」といった声が聞かれた。松石社長は「お客様に喜んでいただこうとやっているが、お茶をたてると心が落ち着く」と笑みをこぼした。

　松石社長は「昨年は就航10周年で、さまざまなイベントを開いたが、今年は北九州－那覇線を開設し、本業でもがんばることができた」と、今年を振り返った。また、「昨日は始発がほぼ満席だった。10年前を振り返ると、11月は乗客数が多くない時期だったが、今年はお客様が増えている」と、手応えを感じていた。

　スターフライヤーは現在、10機のA320（1クラス150席）で、羽田－北九州線、関西線、福岡線、山口宇部線、中部－福岡線の国内5路線を運航。2018年2月8日からは、今年7月4日から10月10日まで季節便として運航した北九州－那覇線を再開する。2018年10月に始まる冬ダイヤ期間中に国際線定期便を再開し、台北の台湾桃園国際空港に、北九州と福岡、中部（セントレア）から1日1往復ずつ乗り入れる。

　来年については、「再参入する国際線をがんばりたい」と意気込みを語った。

関連リンク
スターフライヤー ^[1]
北九州空港 ^[2]

・スターフライヤー、9年連続で顧客満足度No.1　JCSI、国内航空部門 ^[3]（17年11月7日）
・スターフライヤー、台北3路線開設へ　18年冬ダイヤ、北九州・福岡・中部から ^[4]（17年10月31日）
・スターフライヤー、搭乗前に抹茶　北九州空港 ^[5]（16年7月16日）
・朝の靴磨きで気持ちさわやか　スターフライヤー、北九州空港でサービス ^[6]（15年4月20日）
・「おもてなしは思いやりがないと出来ない」スターフライヤー松石社長に聞く ^[7]（14年10月27日）