エアライン, 空港, 解説・コラム — 2012年12月13日 10:04 JST

米軍共用の岩国空港が開港 48年ぶりの定期便

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 国内99番目の空港となる岩国錦帯橋空港が12月13日に開港した。全日本空輸(ANA、9202)が1日4往復8便を運航する。初便の羽田行き632便は乗客150人を乗せ午前7時38分に出発した。

出発ゲートを通る羽田行き初便の乗客=12月13日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

岩国空港を出発する羽田行き初便=12月13日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 岩国空港は米軍岩国基地と軍民共用。米軍との共用空港は青森県の三沢空港に次ぐ2カ所目で、定期便就航は1964年以来48年ぶりとなった。山口県では年間40万人の利用を見込んでいる。

 同空港のスポット数は2で、うち一つは予備。就航する機材はボーイング737-800型機で、座席数は167席(うちプレミアムクラス8席)仕様と176席(プレミアムクラスなし)仕様となる。1日4往復のうち、羽田始発の631便と折り返しの634便の2便のみ176席仕様機で運航する。

 初便就航に先立ち行われた記念式典で、山口県の山本繁太郎知事は「優良企業や首都圏からの観光客誘致で県の活性化につなげたい」と抱負を述べた。

 ANAの篠辺修副社長によると、羽田-岩国線の目標となる搭乗率は60%から70%台。ボーイング767型機や787型機などの中型機を投入する目安については、70%を超える必要があるとした。また、1日4往復のダイヤについては、「朝の便で東京へ行けば午前10時からの会議に間に合う。観光需要は十分な資源があるので集客に努める」と語った。

初便の乗客に手渡された記念品=12月13日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 初便の乗客には、空港に隣接する柳井市のあさひ製菓のバウムクーヘンをはじめとする菓子と、記念切手などが手渡された。

 岩国空港はANAにとって県内で山口宇部空港に次ぐ2番目の就航地。山口宇部には1966年に就航し、毎日5往復を運航しており、ボーイング787型機も投入している。

運航スケジュール
岩国発→羽田着
・632便 07:30→09:00
・634便 11:30→13:00
・636便 15:40→17:10
・638便 18:00→19:30

羽田発→岩国着
・631便 09:15→10:55
・633便 13:20→15:00
・635便 15:45→17:25
・637便 19:40→21:20

岩国空港を出発する初便を横断幕を手に見送るANA社員=12月13日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

岩国空港を出発する初便を見送るANAの地上係員=12月13日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関連リンク
全日本空輸
岩国錦帯橋空港

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