ボーイング, 機体 — 2017年8月19日 13:10 JST

ボーイング、777X製造でモンタナ州ヘレナ工場拡張

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 ボーイングは、次世代大型機777Xの製造に伴い、米モンタナ州ヘレナの製造拠点を拡張する。9万平方フィート(約8361平方メートル)拡大し、チタン製部品を製造するための工作機械を新たに設置する。

777Xのイメージイラスト(ボーイング提供)

 ヘレナ工場は、2013年にも787-10の製造開始により拡張を発表しており、現在の面積は25万7000平方フィートを超える。チタンなどの硬質金属から、737や747、767、787用部品の製造を担っている。777X用には、翼を胴体に接合する部品などを製造する。

 777Xは777-8と777-9の2機種で構成。777-9は今年から生産を開始し、初号機の引き渡しは2020年を予定している。

 3クラスの標準座席数は777-8Xが350-375席、777-9Xが400-425席。航続距離は777-8が8700海里(1万6110キロメートル)、777-9は7600海里(1万4075キロメートル)を計画しており、エンジンは米GE製GE9Xを2基搭載する。

 日本の製造分担割合は、現行の777と同じ主要構造部位の約21%。川重のほか、三菱重工業(7011)と富士重工業(7270)、新明和工業(7224)、日本飛行機の5社が参画する。

 ボーイングの受注実績によると、777Xの確定受注は7月末時点で326機。日本の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)が、2014年7月31日に20機の777-9を777-300ERの後継機として確定発注している。

 一方、日本航空(JAL/JL、9201)は777-300ERの後継機として、エアバスA350-1000型機(メーカー標準座席数3クラス366席)を選定している。

関連リンク
Boeing
ボーイング・ジャパン

777X
ボーイング、36年までの新造機需要4万1030機 中大型機は減少傾向(17年6月27日)
シンガポール航空、777Xを20機発注 787-10は19機追加(17年2月10日)
ボーイング、757後継機に慎重「より大型求められている」(16年10月11日)
ボーイング、777Xの仕様策定 17年生産開始へ(15年8月28日)
777X、日本企業5社が正式契約 21%製造(15年7月23日)
ボーイング777Xの分担比率21% 現行777踏襲(14年6月12日)
ボーイング、777Xをローンチ 史上最多259機の発注コミットメント獲得(13年11月18日)

ANAは777X発注
ANA、777-9XとA321neoなど70機正式発注 16年度から受領(14年7月31日)

JALはA350-1000
JAL、大型機はA350のみ 植木社長「効率落ちる」(17年7月12日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post
キーワード: