ボーイング, 機体 — 2017年5月12日 13:53 JST

ボーイング、737 MAXの飛行試験停止 エンジン不具合で

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 ボーイングは現地時間5月10日、開発中の小型機737 MAXの飛行試験を一時中止すると発表した。搭載するエンジンの不具合によるもので、飛行試験再開は未定。検証を進めてから再開する。ボーイングでは、納入計画に変更はないとしている。

飛行試験を一時中止する737 MAX=16年1月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 737 MAXは、CFMインターナショナルの新型エンジン「LEAP-1B」を搭載。ボーイングによると、CFMが5月1日の週後半に、同エンジンの低圧タービンディスクに不具合がある可能性を通知し、飛行試験を直ちに中止したという。

 今後、両社で検証を進め、解決後に飛行試験を再開する。初号機は月内に、サウスウエスト航空(SWA/WN)への引き渡しを計画している。

 737 MAXは737の発展型で、4機種で構成。いずれもLEAP-1Bを採用している。標準型は737 MAX 8(1クラス最大189席)で、日本の航空会社も多数導入している737-800の後継となる。このほか、737 MAX 8をLCC向けに座席数を増やした737 MAX 200(同200席)、もっとも胴体が短い機体で737-700の後継となる737 MAX 7(同172席)、胴体がもっとも長い737-900ERの後継機737 MAX 9(同220席)がある。

 このうち、737 MAX 8の飛行試験初号機(登録番号N8701Q)は、2016年1月29日に初飛行。737 MAX 9の飛行試験初号機(N7379E)は今年4月13日、初飛行に成功した。

 ボーイングは737 MAX 8の飛行試験機を4機、737 MAX 9は2機製造。4機の737 MAX 8のうち3機は飛行試験を終え、座席など内装を整えて顧客に引き渡す準備を進めている。

 737 MAXは4月末現在、3714機を受注している。

関連リンク
Boeing
ボーイング・ジャパン
CFM International

737 MAX 8
737 MAX 8、FAAから型式証明取得 納入に弾み(17年3月9日)
ボーイング、737 MAX納期前倒し 17年上期に(16年6月28日)
高い旋回性アピールした737 MAX 8 写真特集・ファンボロー2016展示飛行(2)(16年8月17日)
初代737から半世紀経た新型機 写真特集・737 MAX、シアトルで初飛行(16年2月2日)

737 MAX 9
737 MAX 9、初飛行に成功(17年4月14日)
ボーイング、737 MAX 9をロールアウト 18年納入開始(17年3月8日)

737 MAX 200
ベトジェット航空、737 MAX 200を100機発注 19年受領へ(16年5月23日)
ライアンエア、737 MAX 200を100機正式発注(14年12月1日)
ボーイング、ライアンエアと737 MAX 200ローンチ LCC向け200席仕様(14年9月9日)

737 MAX 7
ボーイング、737 MAX 7設計変更で巻き返しへ 胴体伸ばし席数増やす(16年7月20日)
ボーイング、737 MAX 7設計変更 12席増、航続距離も延長(16年7月12日)

737 MAX 10
ボーイング、737 MAX 10Xの開発検討 A321neoに対抗(17年3月8日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post
キーワード: