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新千歳空港の保安検査すり抜けが1位 2016年の注目記事

 2016年1年間によく読まれた記事を、「先週の注目記事」の番外編としてまとめました。一番読まれたものは、8月5日に新千歳空港で起きた保安検査場すり抜けトラブルの記事でした。

1位:新千歳すり抜け

保安検査を受けなかった女は羽田便に搭乗=14年4月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 8月5日午後0時10分すぎ、若い女性客1人が国内線ターミナルの保安検査場で金属探知機を通過せず、羽田行きに搭乗して出発するトラブルがありました。

 この影響で機内や搭乗待合室など、制限エリア内にいた約1000人にのぼる全乗客がエリア外に出され、保安検査がやり直しとなり、欠航や大幅な遅延が発生。2万人以上に影響が出ました。

 女はエア・ドゥ(ADO/HD)の札幌午後0時28分発羽田行きHD20便で、午後1時57分に羽田へ到着。この段階でもエア・ドゥには警備会社から連絡はなく、身柄を拘束されることはありませんでした。また、エア・ドゥは女に対し賠償請求をしないと決めています。

 北海道警は事件性はないとしていますが、約2万人に影響が生じたことや、機材繰りに伴うその他の路線での遅延などを含めると、それ以上に影響が及んでいます。当の本人はおとがめなし、賠償請求もなしという結末が妥当であるかは疑問です。

 また、保安検査場を通過したエリアには、道警の警察官が配備されています。航空会社や警備会社だけではなく、道警の警備体制にも不備がなかったと断言できるのか、国土交通省と道警が対等な立場で再発防止に取り組めるのかなど、課題があります。

2位:ANAのA380ハワイ投入

 第2位は、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)による、エアバスA380型機のハワイ路線投入。記事を掲載した